【プロ講師解説】化学のグルメでは、高校化学・化学基礎の一問一答を掲載しています。解説は高校化学・化学基礎を扱うウェブメディア『化学のグルメ』を通じて6年間大学受験に携わるプロの化学講師が執筆します。一問一答コンテンツ一覧は化学のグルメ『高校化学・化学基礎一問一答コンテンツ一覧』をご覧下さい。

一問一答

問1

【】に当てはまる用語を答えよ。

空気(乾燥空気)の中に最も多く含まれる気体は【1】である。2番目は【2】、3番目は【3】である。

【問1】解答/解説:タップで表示
解答:【1】窒素N2【2】酸素O2【3】アルゴンAr

※空気(乾燥空気)の組成について詳しくは空気(乾燥空気)の組成を参照

問2

【】に当てはまる用語を答えよ。

窒素は【1】の【2】性気体である。

【問2】解答/解説:タップで表示
解答:【1】無色無臭【2】中

窒素は無色無臭の中性気体である。

※気体の色や臭いなどについて詳しくは気体の性質(色・臭い・毒性・水溶液の液性など)を参照
※窒素について詳しくは窒素の単体と化合物の性質・製法を参照

問3

【】に当てはまる用語を答えよ。

窒素の単体を工業的に作る際は【1】を分留する。

【問3】解答/解説:タップで表示
解答:【1】液体空気

窒素の単体を工業的に作る際は液体空気を分留する。

※高校化学でよく出る気体の製法について詳しくは気体の製法(反応式・原理・注意事項など)を参照
※分留について詳しくは【分離法】蒸留と分留(違い・例・原理・図など)を参照
※窒素について詳しくは窒素の単体と化合物の性質・製法を参照

問4

【】に当てはまる用語を答えよ。

窒素の単体を実験室内で作る際は【1】を熱分解する。

【問4】解答/解説:タップで表示
解答:【1】亜硝酸アンモニウムNH4NO2

窒素の単体を実験室内で作る際は、亜硝酸アンモニウムNH4NO2を熱分解する。

\[
NH_{4}NO_{2} → N_{2} + 2H_{2}O
\]

※高校化学でよく出る気体の製法について詳しくは気体の製法(反応式・原理・注意事項など)を参照
※窒素について詳しくは窒素の単体と化合物の性質・製法を参照

問5

【】に当てはまる用語を答えよ。

アンモニアは、【1】色で【2】臭をもつ【3】性気体である。

【問5】解答/解説:タップで表示
解答:【1】無【2】刺激【3】塩基

アンモニアは、色がついておらず刺激臭をもつ塩基性気体である。

※気体の色や臭いなどについて詳しくは気体の性質(色・臭い・毒性・水溶液の液性など)を参照
※アンモニアについて詳しくは窒素の単体と化合物の性質・製法を参照

問6

【】に当てはまる用語を答えよ。

アンモニアを工業的に作る際は【1】という方法を用いる。【1】では、触媒として【2】を使う。

【問6】解答/解説:タップで表示
解答:【1】ハーバー・ボッシュ法【2】四酸化三鉄Fe3O4

アンモニアを工業的に作る際はハーバー法(ハーバーボッシュ法)という方法を用いる。

\[
N_{2}+3H_{2} \overset{触媒(Fe_{3}O_{4})}{→} 2NH_{3}
\]

※ハーバー法について詳しくはハーバー法(ハーバー・ボッシュ法)の原理・反応式・高温高圧下の理由などを参照
※四酸化三鉄について詳しくは鉄の単体・化合物の性質や特徴・製法・イオンの色などを参照

問7

【】に当てはまる用語を答えよ。

アンモニアを実験室内で作る際には、【1】に水酸化カルシウムCa(OH)2を加えて加熱する。

【問7】解答/解説:タップで表示
解答:【1】塩化アンモニウムNH4Cl

アンモニアを実験室内で作る際には、塩化アンモニウムNH4Clに水酸化カルシウムCa(OH)2を加えて加熱する。

\[
2NH_{4}Cl + Ca(OH)_{2} → CaCl_{2} + 2NH_{3} + 2H_{2}O
\]

NH4Clは弱塩基を含む塩、Ca(OH)2は強塩基なので、この反応は弱塩基遊離反応の一種である。

※弱塩基遊離反応について詳しくは【弱酸・弱塩基遊離反応】原理や公式、反応式の作り方などを参照
※気体の発生法について詳しくは気体の製法(反応式・原理・注意事項など)を参照
※アンモニアについて詳しくは窒素の単体と化合物の性質・製法を参照

問8

【】に当てはまる用語を答えよ。

アンモニアは、水に非常に良く溶けて【1】性を示す。

【問8】解答/解説:タップで表示
解答:【1】弱塩基

アンモニアは、水に非常に良く溶けて弱塩基性を示す。

\[
NH_{3}+H_{2}O⇄NH_{4}^{+}+\underbrace{ OH^{-} }_{ OH^{-}が発生→塩基! }
\]

※アンモニアについて詳しくは窒素の単体と化合物の性質・製法を参照

問9

【】に当てはまる用語を答えよ。

アンモニアは、塩化水素HClと接触すると【1】(NH4Clの微粒子)を発生する。この反応は、NH3やHClの検出反応として用いられる。

【問9】解答/解説:タップで表示
解答:【1】白煙

アンモニアは、塩化水素HClと接触すると白煙(NH4Clの微粒子)を発生する。

\[
NH_{3} + HCl → NH_{4}Cl
\]

この反応は、NH3やHClの検出反応として用いられる。

※気体の検出反応について詳しくは気体の検出反応まとめを参照
※アンモニアについて詳しくは窒素の単体と化合物の性質・製法を参照

問10

【】に当てはまる用語を答えよ。

アンモニアは、金属元素の陽イオン(Ag+・Cu2+・Zn2+)と反応し、【1】を形成する。

【問10】解答/解説:タップで表示
解答:【1】錯イオン

アンモニアは、金属元素の陽イオン(Ag+・Cu2+・Zn2+)と反応し、錯イオンを形成する。

※錯イオンについて詳しくは【錯イオン】色・配位数・形・価数・命名法を総まとめを参照
※アンモニアについて詳しくは窒素の単体と化合物の性質・製法を参照

問11

【】に当てはまる用語を答えよ。

窒素の酸化物には【1】と【2】が存在する。

【問11】解答/解説:タップで表示
解答:【1】一酸化窒素NO【2】二酸化窒素NO2(順不同)

※一酸化窒素NO・二酸化窒素NO2について詳しくは窒素の単体と化合物の性質・製法を参照

問12

【】に当てはまる用語を答えよ。

NO NO2
【1】色 【2】色
におい なし 【3】臭
溶解性 不溶
(中性)
可溶
(酸性)
二量体形成 【4(ありorなし)】 【5(ありorなし)】
【問12】解答/解説:タップで表示
解答:【1】無【2】赤褐【3】刺激【4】なし【5】あり
NO NO2
無色 赤褐色
におい なし 刺激臭
溶解性 不溶
(中性)
可溶
(酸性)
二量体形成 なし あり

※一酸化窒素NO・二酸化窒素NO2について詳しくは窒素の単体と化合物の性質・製法を参照

問13

【】に当てはまる用語を答えよ。

窒素原子を含むオキソ酸である【1】の水溶液のうち、濃度が高い(約60%以上)のものを【2】、濃度が低いものを【3】という。

【問13】解答/解説:タップで表示
解答:【1】硝酸HNO3【2】濃硝酸【3】希硝酸

硝酸水溶液のうち、濃度が高い(約60%以上)のものを濃硝酸、濃度が低いものを希硝酸という。

※硝酸HNO3について詳しくは窒素の単体と化合物の性質・製法を参照

問14

【】に当てはまる用語を答えよ。

硝酸HNO3を工業的に作るときは【1】という方法を用いる。

【問14】解答/解説:タップで表示
解答:【1】オストワルト法
Point!

硝酸を工業的に作るためにはオストワルト法という方法を用いる。

※オストワルト法について詳しくは硝酸の工業的製法「オストワルト法」(触媒・覚え方・仕組み・反応式など)を参照

問15

【】に当てはまる用語を答えよ。

硝酸HNO3を実験室内で作るときは、硝酸ナトリウムNaNO3に【1】を加えて加熱する。

【問15】解答/解説:タップで表示
解答:【1】濃硫酸H2SO4

HNO3を実験室内で作るには、硝酸ナトリウムNaNO3に濃硫酸H2SO4を加えて加熱する。

\[
2NaNO_{3}+H_{2}SO_{4}→2HNO_{3}+Na_{2}SO_{4}
\]

この反応は揮発性酸遊離反応の一種である。

※揮発性酸遊離反応について詳しくは揮発性酸遊離反応(原理・例・濃硫酸を使う理由など)を参照
※硝酸HNO3の製法について詳しくは窒素の単体と化合物の性質・製法を参照

問16

【】に当てはまる用語を答えよ。

硝酸は電離度が高い【1】価の【2】酸である。また、【3】剤として働くこともある。

【問16】解答/解説:タップで表示
解答:【1】1【2】強【3】酸化

硝酸は電離度が高い1価の強酸である。

\[
HNO_{3} → H^{+} + NO_{3}^{-}
\]

硝酸は酸化力が非常に高く、酸化剤として働く。

\[
Cu + 4HNO_{3} → Cu(NO_{3})_{2} + 2NO_{2} + 2H_{2}O
\]

この反応では、銅Cuを酸化させて硝酸銅Cu(NO3)2にしている。

※半反応式・酸化還元反応式の作り方について詳しくは半反応式・酸化還元反応式(作り方・覚え方・問題演習など)を参照
※硝酸HNO3について詳しくは窒素の単体と化合物の性質・製法を参照

問17

【】に当てはまる用語を答えよ。

硝酸は光や熱を受けると簡単に分解してしまうため【1】に入れて保存する。

【問17】解答/解説:タップで表示
解答:【1】褐色ビン

硝酸は光や熱を受けると簡単に分解してしまうため、褐色ビンに入れて保存する。

硝酸以外にも、化合物の中には保存法に気をつけなければ行けないものがある。化合物の保存・取り扱い方法に一覧にして載せてあるので確認しておこう。

※硝酸HNO3について詳しくは窒素の単体と化合物の性質・製法を参照

問18

【】に当てはまる用語を答えよ。

Fe,Ni,Al,Crなどの金属を濃硝酸の中に入れると(金属が酸化され)金属の表面に酸化物の緻密な膜ができ【1】となる。

【問18】解答/解説:タップで表示
解答:【1】不動態

硝酸は酸化力をもつため、不動態形成に関わる。

※不動態について詳しくは不動態(覚え方・ゴロ・原理など)を参照

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著者プロフィール

・化学のグルメ運営代表
・高校化学講師
・薬剤師
・デザイナー/イラストレーター

数百名の個別指導経験あり(過去生徒合格実績:東京大・京都大・東工大・東北大・筑波大・千葉大・早稲田大・慶應義塾大・東京理科大・上智大・明治大など)
2014年よりwebメディア『化学のグルメ』を運営
公式オンラインストアで販売中の理論化学ドリルシリーズ・有機化学ドリル等を執筆

著者紹介詳細