KIMIKA!|基礎から学ぶ高校化学

芳香族アミン(アニリン)の構造・製法・性質・反応

約 4 分
スポンサーリンク

芳香族アミンとは

芳香族アミンとはベンゼン環にアミノ基(-NH2)が付いた化合物のことである。

高校化学で出てくる芳香族アミンの9割はアニリンであるため今回はアニリンに特化して説明していこうと思う。

スポンサーリンク

アニリンの製法

アニリンはニトロベンゼンやアニリン塩酸塩を介して次のような流れで生成される。

アニリンの性質・反応

弱塩基としての反応

アニリンはアミノ基(-NH2)を持つため弱塩基性物質である。従って、酸性物質と酸塩基反応を起こしたり、強塩基物質と弱塩基遊離反応を起こしたりする。

アニリンと塩酸HClの酸塩基反応

アニリンは塩酸HClと酸塩基反応を起こしアニリン塩酸塩を生じる。

アニリン塩酸塩と水酸化ナトリウムNaOHの弱塩基遊離反応

上で生成したアニリン塩酸塩を強塩基であるNaOHと反応させると、弱塩基であるアニリンが遊離する。

弱塩基遊離反応について詳しくは弱酸・弱塩基遊離反応を見てね!

スポンサーリンク

アセチル化

アニリンを無水酢酸(CH3CO)2Oと反応させるとアセトアニリドが生成する。

この反応はアミノ基(-NH2)の検出反応として用いられている。

また、アセトアニリドは白色の結晶でかつて解熱鎮痛剤として用いられていた。しかし副作用(溶血作用)をもつため現在はあまり使用されておらずアセトアミノフェンなどが代用されている。

ジアゾ化

アニリンに希塩酸HClと亜硝酸ナトリウムNaNO2を加えて5℃以下に保ったまま反応させると、ジアゾ基(-N+≡N)をもつ塩化ベンゼンジアゾニウムが生成する。この反応をアニリンのジアゾ化という。

この時生成したジアゾニウム塩は不安定であるため、5℃以上に加熱すると分解してしまいN2の発生とともにフェノールが生成する。

スポンサーリンク

ジアゾカップリング

温度を5℃以下の低温に保ったまま塩化ベンゼンジアゾニウムにNaOHaqを加えて塩基性にし、(フェノール由来の)ナトリウムフェノキシドと反応させるとジアゾカップリングと呼ばれる反応が起こる。

この時生成したp-ヒドロキシアゾベンゼンは赤橙色をしており合成染料として用いられる。

検出反応

POINTアニリンの検出反応
・さらし粉を加えると紫色を呈する
・ニクロム酸カリウムを加えると黒色沈殿が生じる

アニリンにさらし粉CaCl(ClO)・H2O水溶液を加えると紫色になる。
また、アニリンにニクロム酸カリウムK2Cr2O7を加えると“アニリンブラック”と呼ばれる黒色沈殿が生じる。

スポンサーリンク

スポンサーリンク