はじめに

配位結合は共有結合イオン結合金属結合分子間力などと同様、化学結合の一種である。配位結合をその他の化学結合としっかり区別できている高校生は少なく、定期テストや大学受験で点を落としがちな分野になっている。このページでは、配位結合の仕組みや共有結合との違い、表記法などを1から丁寧に解説していく。ぜひこの機会に配位結合をマスターして、他の高校生・受験生と差をつけよう!

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共有結合とは

配位結合は「共有結合の一種」である。そこで、はじめに共有結合について軽く復習してから配位結合の説明に入ろうと思う。

非金属元素と非金属元素の間に形成される結合を共有結合という。どんな結合も不対電子の共有で始まる。上の例の場合、Cl原子同士が同じ力で引っ張り合うため、電子対がどちらかに偏ることはない。また、Cl原子は非金属元素で電気陰性度が大きく、互いに電子対を譲らない。したがって、電子対は2つのCl原子間で共有することになる。その結果、2つのCl原子はともに最外殻がオクテットになり、安定する。ちなみに、電気陰性度の大きい原子同士がどちらも電子対を譲らないため、共有結合は非常に強い結合である。

以上で共有結合の復習は終わり。これ以降は配位結合の説明に入っていこう。


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配位結合とは

電子を一方的に与える結合
Point!

一方が”非共有電子対”を提供し、それを共有することで生じる結合を配位結合という。たとえば、アンモニウムイオンNH4+では窒素原子の非共有電子対を水素イオンに一方的に供与することで結合が形成されている。

アンモニウムイオン及びオキソニウムイオンでは「プラマイ0」の分子と「プラス」のイオンが結合するため全体としては「プラス」の電荷をもつ。また、配位結合は一度できてしまえば共有結合と見分けがつかないということも覚えておこう。

配位結合の表記法

配位結合は一度できてしまえば共有結合と見分けがつかない。従って、共有結合のように「価標」と呼ばれる線を使って表すことができる。

ちなみに、共有結合と区別して(電子対を一方的に供与していることを示す)矢印で表すこともあるので一応覚えておこう。

配位結合と錯イオンの関係

錯イオンとは、金属の陽イオンに分子や陰イオンが配位結合することによってできたイオンである。

錯イオンと配位結合との関係など、錯イオンについて詳しいことは「錯イオンとは?色・配位数・形・価数・命名法を総まとめ!」を確認しよう。

配位結合とオキソ酸の関係

オキソ酸とは、酸素原子Oを含む酸である。

硫酸・硝酸・リン酸・塩素酸など高校化学で頻出のオキソ酸の多くは、配位結合を使って形成されている。

硫酸

硫酸の構造式は以下の通り。(配位結合は矢印で表記)

硝酸

硝酸の構造式は以下の通り。(配位結合は矢印で表記)

リン酸

リン酸の構造式は以下の通り。(配位結合は矢印で表記)

塩素酸

塩素酸の構造式は以下の通り。(配位結合は矢印で表記)

オキソ酸と配位結合との関係や、オキソ酸について詳しいことはオキソ酸とは?強さや構造、酸化数について具体例を用いて解説!を確認しよう。

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