はじめに

今回は、酸塩基反応のなかでも頻出の「弱酸遊離反応」と「弱塩基遊離反応」について説明していく。ぜひこの機会に弱酸遊離反応・弱塩基遊離反応をマスターしてライバルと差をつけよう!


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弱酸遊離反応

弱酸を含む塩 + 強酸 → 強酸を含む塩 + 弱酸
Point!

弱酸や弱塩基は電離度が小さく、電離しにくい。電離しにくいということは、くっつきやすいとも考えることができる。この性質を頭に入れて、弱酸からなる塩、弱塩基からなる塩の反応を見ていこう。

弱酸からなる塩は、水中で電離して弱酸由来のイオンを生じる。たとえば、酢酸ナトリウムCH3COONaは、電離して酢酸イオンCH3COOを生じる。

\[
CH_{3}COONa → CH_{3}COO^{-} + Na^{+}
\]

ここに、塩酸HClのような強酸を加えると、弱酸由来のイオンと強酸から電離したH+がくっつき、弱酸CH3COOHができる。(弱酸はくっつきやすいため)

\[
CH_{3}COONa + HCl → CH_{3}COOH + NaCl
\]

このように、弱酸からなる塩と強酸を混ぜ合わせると、弱酸が生じる。これを弱酸遊離反応という。

弱酸遊離反応式の作り方

STEP1 弱酸を含む塩・強酸の電離式をそれぞれ書く
STEP2 電離した陽イオンと陰イオンで新しいペアを作る
Point!

先ほど例で使ったNa2CO3とHClの反応を使って説明していこう。

STEP1

弱酸を含む塩・強酸の電離式をそれぞれ書く。

まずは、弱酸を含む塩と強酸、それぞれについて電離式を書いていく。

\[
【弱酸を含む塩】 CH_{3}COONa→Na^{+}+CH_{3}COO^{-}\\
【強酸】 HCl→H^{+}+Cl^{-}
\]

STEP2

電離した陽イオンと陰イオンで新しいペアを作る。

次に、電離した陽イオンと陰イオンで新しいペアをつくっていく。

弱塩基遊離反応

弱塩基を含む塩 + 強塩基 → 強塩基を含む塩 + 弱塩基
Point!

弱塩基からなる塩は、水中で電離して弱塩基由来のイオンを生じる。たとえば、塩化アンモニウムNH4Clは、電離してアンモニウムイオンNH4を生じる。

\[
NH_{4}Cl → NH_{4}^{+} + Cl^{-}
\]

ここに、水酸化ナトリウムのような強塩基を加えると、弱塩基由来のイオンと強塩基から電離したOHがくっつき、弱塩基NH3ができる。(弱塩基はくっつきやすいため)

\[
2NH_{4}Cl + Ca(OH)_{2} → 2NH_{3} + CaCl_{2} + 2H_{2}O
\]

このように、弱塩基からなる塩と強塩基を混ぜ合わせると、弱塩基が生じる。これを弱塩基遊離反応という。

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