はじめに

濃硫酸の工業的製法である接触法。
その仕組みや反応式・使われる触媒などについて完全に理解して覚えきっている人は以外と少ない。ここではそれらの重要事項についてキソから丁寧に解説していく。しっかり覚えて「接触法マスター」になろう!


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接触法の仕組み

STEP1 硫黄又は黄鉄鉱を燃焼させる
→ 二酸化硫黄SO2が生成
STEP2 STEP1で得たSO2をO2により酸化させる
→ 三酸化硫黄SO3が生成
STEP3 STEP2で得たSO3を濃硫酸に溶かして発煙硫酸とし、そこに希硫酸を加える
→ 濃硫酸H2SO4が生成
Point!

接触法の流れは上の通り。
これから、各STEPについて順番に解説していく。

STEP1

硫黄又は黄鉄鉱を燃焼させる

まずは、硫黄S又は黄鉄鉱FeS2を燃焼させることで二酸化硫黄SO2を得る。

\[
S + O_{2} → SO_{2}
\]
\[
4FeS_{2} + 11O_{2} → 2Fe_{2}O_{3} + 8SO_{2}
\]

STEP2

STEP1で得たSO2を空気中のO2により酸化させる

次に、STEP1で得たSO2を空気中のO2によって酸化させることで三酸化硫黄SO3を得る。

\[
2SO_{2}+O_{2} \overset{酸化バナジウム(Ⅴ)V_{2}O_{5}}{→} 2SO_{3}
\]

※この反応は活性化エネルギーが非常に高く、反応の進行が遅い。そこで、「酸化バナジウム(Ⅴ)V2O5」を触媒として用いることで、活性化エネルギーを下げ、反応を起こり易くしている。

※この反応は“可逆反応”で正反応が”発熱反応”なので、逆反応が進まないかつ正反応の反応速度が小さくならないような温度(200〜600℃)で操作を行う必要がある。

STEP3

STEP2で得たSO3を濃硫酸に溶かして発煙硫酸とし、そこに希硫酸を加える

最後に、STEP2で得たSO3を濃硫酸に溶かして発煙硫酸とし、そこに希硫酸を加えることで濃硫酸を得る。(発煙硫酸中のSO3と希硫酸中のH2Oが反応する)

\[
SO_{3} + H_{2}O → H_{2}SO_{4}
\]

接触法の反応式

上のSTEP1〜STEP3で出てきた反応式をもう一度確認した後、それらをまとめて1つの反応式にしていこう。

\[
【STEP1】4FeS_{2} + 11O_{2} → 2Fe_{2}O_{3} + 8SO_{2}\\
【STEP2】2SO_{2} + O_{2} → 2SO_{3}\\
【STEP3】SO_{3} + H_{2}O → H_{2}SO_{4}
\]

これら3つの式をまとめて…

中間生成物(一連の反応の中で生成し消えるもの)が消えるように係数を調整するんだね。

\[
4FeS_{2} + 15O_{2} + 8H_{2}O → 2Fe_{2}O_{3} + 8H_{2}SO_{4}
\]

これが接触法の全体式となる。

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