はじめに

アルデヒドの還元性を利用した反応として有名な「銀鏡反応」と「フェーリング反応」。このページでは、これら2つの反応について、原理から反応式、沈殿、色変化まで一から丁寧に解説していく。いずれも有機化学における重要な反応なのでこの機会に必ず理解しておくようにしよう!


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アルデヒドの還元性

アルデヒドは酸化されてカルボン酸になりやすく、この時相手の物質を還元する。つまり、アルデヒドには還元性がある。この、アルデヒドの還元性を確認する方法として「銀鏡反応」と「フェーリング反応」を紹介しよう。


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銀鏡反応

アンモニア性硝酸銀水溶液にアルデヒド(R-CHO)を加えて穏やかに加熱すると、アンモニア性硝酸銀水溶液中に含まれる銀イオンAg+が還元されて銀Agの単体が生成し、鏡のようになる。この反応を銀鏡反応という。この時、アルデヒドは酸化されてカルボン酸のイオン(R-COO)となる。

\[
R-CHO+2[Ag(NH_{3})_{2}]^{+}+3OH^{-}→R-COO^{-}+4NH_{3}+2H_{2}O+2Ag
\]

また、アンモニア性硝酸銀水溶液の作り方は次の通り。

硝酸銀水溶液にアンモニア水を加えると、褐色の酸化銀の沈殿を生じる。

\[
2Ag^{+}+2OH^{-}→Ag_{2}O+H_{2}O
\]

さらにアンモニア水を加えると、錯イオンをつくって沈殿が溶け、無色の溶液となる。

\[
Ag_{2}O+4NH_{3}+H_{2}O→2[Ag(NH_{3})_{2}]^{+}+2OH^{-}
\]

この溶液をアンモニア性硝酸銀水溶液という。


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フェーリング反応

フェーリング液は銅(Ⅱ)イオンCu2+の錯イオンを含む深青色の塩基性溶液である。

フェーリング液にアルデヒドを加えて穏やかに加熱すると、銅(Ⅱ)イオンが還元されて酸化銅(Ⅰ)Cu2Oの赤色沈殿を生じる。この反応をフェーリング反応という。

\[
R-CHO+2Cu^{2+}+5OH^{-}→R-COO^{-}+3H_{2}O+Cu_{2}O
\]

フェーリング反応でも銀鏡反応と同様アルデヒドは還元されてカルボン酸のイオンになる。


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関連:アルデヒドとケトン。

銀鏡反応とフェーリング反応はいずれも「アルデヒドの還元性」を利用したものだった。アルデヒドとその異性体のケトンについて、基礎的な事項や命名法、各種反応などをまとめたのでそちらも見てみてね。

  • 【完全版】アルデヒドとケトンの違いからそれぞれの命名法や製法、反応について完全まとめ!!
  • (これもオススメ!)【大学受験】有機化学のオススメ勉強法・参考書・問題集まとめ!
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