【プロ講師解説】このページでは『アミド(構造や合成、加水分解、エステルとの違いなど)』について解説しています。解説は高校化学・化学基礎を扱うウェブメディア『化学のグルメ』を通じて6年間大学受験に携わるプロの化学講師が執筆します。

アミドとは

アミン + カルボン酸
Point!

アミンとカルボン酸から水が取れて縮合したものをアミドという。

アルコールやフェノール類とカルボン酸から水が取れて縮合したものをエステルというのと同じような感じ。

また、このとき形成される-CONHの結合はアミド結合と呼ばれる。

アミドの名称

高校化学に出てくるアミドで名前を知っておかなければならないのは基本アセトアニリドのみ。

アミドの性質

中性
Point!

アミンは、アンモニアと同様に窒素N原子の非共有電子対がH+配位結合するので塩基(H+を受け取るもの)である。

一方、アミドはカルボニル基の正に帯電した炭素C原子が、N原子の非共有電子対を引きつけて電子が広範囲に分布するので、アミンのように配位結合によって塩基として働きにくく、中性物質である。

N原子の非共有電子対がC=Oの方までフワッと広がるイメージ。

アミドの製法

アミドは基本的にエステルと同様の製法で作られる。

※エステルの製法について詳しくはカルボン酸・エステル(一覧・構造・命名法・製法・反応・性質など)を参照

アミドの反応

アミドは基本的にエステルと同様の方法で加水分解される。

※エステルの加水分解について詳しくはカルボン酸・エステル(一覧・構造・命名法・製法・反応・性質など)を参照

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著者プロフィール

・化学のグルメ運営代表
・高校化学講師
・薬剤師
・デザイナー/イラストレーター

数百名の個別指導経験あり(過去生徒合格実績:東京大・京都大・東工大・東北大・筑波大・千葉大・早稲田大・慶應義塾大・東京理科大・上智大・明治大など)
2014年よりwebメディア『化学のグルメ』を運営
公式オンラインストアで販売中の理論化学ドリルシリーズ・有機化学ドリル等を執筆

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