電子式(書き方・ルール・一覧・演習問題など)

目次

はじめに

【プロ講師解説】このページでは『電子式(書き方・ルール・一覧・演習問題など)』について解説しています。


電子式

  • 最外殻電子を点で表した式を電子式という。
元素名(記号)原子番号最外殻電子数電子式
炭素(C)
窒素(N)
酸素(O)
フッ素(F)

参考:最外殻電子と価電子(違い・一覧・8個の理由など)


電子式を書くときのルール

  • 電子式を書く際に重要な2つのルールがある。

●ルール1
1つの辺に電子は2個まで
●ルール2
まず全ての辺に電子を1個入れてから2個目を入れる

ルール1

1つの辺に電子は2個まで

  • 電子式を書くときは、アルファベット(元素記号)は1つの四角形であり、上下左右に”4つの辺”があると考える。
  • このとき、1つの辺に入れる電子は「2個まで」でなければならない。

ルール2

まず全ての辺に電子を1個入れてから2個目を入れる

  • ルール1の通り1つの辺には2個まで電子を入れることができるが、2個目を入れるときは「すべての辺に既に1個ずつ電子が入った状態」でなければならない。

不対電子・電子対

  • 電子式中の電子のうち、2個の電子がペアになっているものを電子対、1個で存在しているものを不対電子という。

分子の電子式

  • 原子だけではなく、原子同士が共有結合してできた“分子”についても電子式で表すことができる。
  • 分子の電子式に含まれる電子対のうち、2個の原子が不対電子を1個ずつ出し合うことで形成される電子対を共有電子対、1個の原子がもつ電子のみで形成される電子対を非共有電子対という。
  • 一般に、原子は不対電子の数だけ結合の手をもつ。この結合の手の数を原子価という。

参考:原子価(一覧・価標・不対電子との関係など)


電子式一覧

  • 原子番号1〜18(第1周期〜第3周期)の原子の電子式を一覧としてまとめる。
元素名(記号)原子番号最外殻電子数電子式
水素(H)
ヘリウム(He)
リチウム(Li)
ベリリウム(Be)
ホウ素(B)
炭素(C)
窒素(N)
酸素(O)
フッ素(F)
ネオン(Ne)10
ナトリウム(Na)11
マグネシウム(Mg)12
アルミニウム(Al)13
ケイ素(Si)14
リン(P)15
硫黄(S)16
塩素(Cl)17
アルゴン(Ar)18

演習問題

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問1

元素記号の周りに最外殻電子をマルポチ(・)で表した式を【1】という。

解答/解説:タップで表示

解答:【1】電子式

元素記号の周りに最外殻電子をマルポチ(・)で表した式を電子式という。

問2

電子式中の電子のうち、2個の電子がペアになっているものを【1】という。

解答/解説:タップで表示

解答:【1】電子対

電子式中の電子のうち、2個の電子がペアになっているものを電子対という。

問3

電子式中の電子のうち、 1個で存在しているものを【1】という。

解答/解説:タップで表示

解答:【1】不対電子

電子式中の電子のうち、 1個で存在しているものを不対電子という。

問4

2個の原子が電子を1個ずつ出し合うことで形成される電子対を【1】という。

解答/解説:タップで表示

解答:【1】共有電子対

2個の原子が電子を1個ずつ出し合うことで形成される電子対を共有電子対という。

問5

1個の原子がもつ電子のみで形成される電子対を【1】という。

解答/解説:タップで表示

解答:【1】非共有電子対

1個の原子がもつ電子のみで形成される電子対を非共有電子対という。

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著者情報

元講師、薬剤師、イラストレーター
数百名の中高生向け指導経験あり(過去生徒合格実績:東工大・東北大・筑波大・千葉大・岡山大・早稲田大・慶應義塾大・東京理科大・上智大・明治大など)。
2014年よりwebメディア『化学のグルメ』を運営
公式オンラインストアで販売中の理論化学ドリルシリーズ・有機化学ドリル等を執筆
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