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酸素の反応(燃焼反応)〜原理や反応式の作り方など〜
目次
はじめに
【プロ講師解説】このページでは『酸素の反応(燃焼反応)〜原理や反応式の作り方など〜』について解説しています。
燃焼反応
- 紙が燃えたり木が燃えたりなど、物質が酸素と反応して熱や光を発する反応を燃焼反応という。燃焼反応は酸素O2が酸化剤としてはたらく酸化還元反応の1種である。
- 酸素は非常に反応性の高い分子なので、燃焼反応が起きると、燃焼している物質の結合が切り離されて各原子と酸素O原子が結合する。その結果、燃焼反応では、反応物を構成している元素ごとに燃焼時の変化先が決まってくるので、変化先の酸化物の化学式を知ってさえいれば、燃焼の反応式は簡単に書くことができる。
\[ \mathrm{反応物X+O_{2}→Xの成分元素の酸化物} \]
- 燃焼反応による成分元素の変化先としては次のものを覚えておこう。
\[ \begin{align}&\mathrm{C→CO_{2}}\\
&\mathrm{H→H_{2}O}\\
&\mathrm{S→SO_{2}} \end{align}\]
- 炭素C原子が燃焼した際の変化先はCO2、水素H原子が燃焼した際の変化先はH2O、硫黄S原子が燃焼した際の変化先はSO2である。
- これ以降、燃焼反応を表す化学反応式の作り方について具体的な例を挙げて解説する。
燃焼反応の化学反応式の作り方
- 燃焼反応の化学反応式は次の手順で作成する。
●STEP1
反応物の化学式を書く。
●STEP2
CがCO2に、HがH2Oに、SがSO2に変化することを考慮して右辺の酸化物を書く。
●STEP3
各物質の係数を合わせる。
- 今回はエタノールC2H5OHの燃焼反応を例に解説する。
STEP
反応物の化学式を書く。
まず、反応物(今回はエタノールC2H5OH)の化学式を書く。
\[ \mathrm{C_{2}H_{5}OH} \]
STEP
CがCO2に、HがH2Oに、SがSO2に変化することを考慮して右辺の酸化物を書く。
次に、CがCO2に、HがH2Oに、SがSO2に変化することを考慮して右辺の酸化物を書く。
\[ \mathrm{C_{2}H_{5}OH+O_{2}→CO_{2}+H_{2}O} \]
STEP
各物質の係数を合わせる。
最後に、各物質の係数を合わせる。
\[ \mathrm{C_{2}H_{5}OH+3O_{2}→2CO_{2}+3H_{2}O} \]
係数の合わせ方については次のページを参照のこと。