はじめに

中和についてきちんと理解できている高校生は以外と少ない。このページでは、中和の定義から具体例、中和の反応式の作り方などを1から丁寧に解説していく。酸・塩基の単元を学ぶ上で避けて通れない項目なので、この機会に是非マスターしよう!


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中和とは

酸と塩基が反応すると、塩と水が生じる。この反応を中和という。中和が起こると、酸・塩基ともにその性質が打ち消される。例として、塩酸と水酸化ナトリウムの反応を確認しよう。

酸であるHClから出たH+と塩基であるNaOHから出たOHが合わさってH2Oが、また、余ったClとNaがくっついて塩NaClができているね。

また、次の「塩化水素とアンモニアの反応」のように水が発生しない中和も存在するということも一応覚えておこう。

酸であるHClが水素イオン(H+)を出してClとなり、塩基であるNH3がH+を受け取ってNH4+になっているね。ちなみに、ClとNH4+は組み合わさって塩化アンモニウムNH4Clの白煙となる。


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中和と中性は違う

酸と塩基が中和して打ち消さるともちろん「中性」になるが、そのときの溶液のpH「7になるとは限らない」ということに注意しよう。

強酸+強塩基のとき・・・中和点=pH7
強酸+弱塩基のとき・・・中和点<pH7
弱酸+強塩基のとき・・・中和点>pH7
弱酸+弱塩基のとき・・・中和点ははっきりしない

「強い」酸と「弱い」塩基のときは「強い」方が勝つので中和点は酸性(pH3~6程度)に、「弱い」酸と「強い」塩基のときは「強い」方が勝つので中和点は塩基性(pH8~12程度)に偏ると考えよう。(このように覚えておけば通常受験をするときに問題ないが、中和点がズレる本当の原因について知りたければ「中和と中性の違い」を見てみよう)


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中和の化学反応式の作り方

中和の化学反応式は上の4STEPで作成する。いくつか例題を使って説明していこう。

硫酸と水酸化ナトリウムの中和反応

STEP1

酸・塩基の化学式を書く

まずは、酸である硫酸と塩基である水酸化ナトリウムの化学式を書く。

\[
\mathrm{ H_{2}SO_{4} + NaOH }
\]

STEP2

H+とOHの数を合わせる

次に、酸・塩基の係数を調節することで、H+とOHの数を合わせる。

\[
\mathrm{ H_{2}SO_{4} + 2NaOH }
\]

今回の場合、H_{2}SO_{4}に含まれるH+の数が2コなので、NaOHの係数を2にすればOK。

STEP3

H+とOHの数だけ右辺にH2Oを書く

次に、H+とOHの数だけ右辺にH2Oを書く。

\[
\mathrm{ H_{2}SO_{4} + 2NaOH → 2H_{2}O }
\]

今回は、STEP2でH+とOHの数を2コで揃えたので、右辺にH2Oを2コ書き込む。

STEP4

左辺でまだ反応に使われていないイオンを右辺に塩として書く

最後に、左辺でまだ反応に使われていないイオンを右辺に塩として書く。

\[
\mathrm{ H_{2}SO_{4} + 2NaOH → 2H_{2}O + Na_{2}SO_{4} }
\]

今回は、左辺にSO42-が1コ、Na+が2コ余っているので、右辺にはそれらを組み合わせた塩Na2SO4を書き込む。


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塩酸と水酸化カルシウムの中和反応

STEP1

酸・塩基の化学式を書く

まずは、酸である塩酸と塩基である水酸化カルシウムの化学式を書く。

\[
\mathrm{ HCl + Ca(OH)_{2} }
\]

STEP2

H+とOHの数を合わせる

次に、酸・塩基の係数を調節することで、H+とOHの数を合わせる。

\[
\mathrm{ 2HCl + Ca(OH)_{2} }
\]

今回の場合、Ca(OH)2に含まれるOHの数が2コなので、HClの係数を2にすればOK。

STEP3

H+とOHの数だけ右辺にH2Oを書く

次に、H+とOHの数だけ右辺にH2Oを書く。

\[
\mathrm{ 2HCl + Ca(OH)_{2} → 2H_{2}O }
\]

今回は、STEP2でH+とOHの数を2コで揃えたので、右辺にH2Oを2コ書き込む。

STEP4

左辺でまだ反応に使われていないイオンを右辺に塩として書く

最後に、左辺でまだ反応に使われていないイオンを右辺に塩として書く。

\[
\mathrm{ 2HCl + Ca(OH)_{2} → 2H_{2}O + CaCl_{2} }
\]

今回は、左辺にClが2コ、Ca2+が1コ余っているので、右辺にはそれらを組み合わせた塩CaCl2を書き込む。


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関連:中和と中性って一緒?

いいえ、違います。何が違うのか、それぞれの定義は何なのか、しっかり確認しておこう。

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