【プロ講師解説】このページでは『気体の捕集装置(上方置換法・下方置換法・水上置換法)』について解説しています。解説は高校化学・化学基礎を扱うウェブメディア『化学のグルメ』を通じて6年間大学受験に携わるプロの化学講師が執筆します。

水上置換法

水上置換法は最も確実に気体を捕集できる方法であり、水に溶けにくい気体(中性気体)であれば、出来る限り水上置換法で集める。

※水上置換法の図

上方置換法

酸性気体と塩基性気体は水に溶けるので水上置換法で集めることはできない。したがって、空気より軽い(密度が低い)気体は上方置換法、重い(密度が高い)気体は下方置換法で捕集する。

気体の密度を比較するには分子量を比べればOK。空気(乾燥空気)の組成にあるように空気は大雑把に窒素N280%、酸素O220%で構成された気体であり、平均分子量は28.8(28×0.80+32×0.20)なので、水に溶ける気体であって分子量が28.8よりも小さい気体(塩基性気体)は上方置換法、大きい気体(酸性気体)は下方置換法で捕集する。

※上方置換法の図

※下方置換法の図

気体の捕集法まとめ

捕集法 水上置換法 上方置換法 下方置換法
捕集できる気体 中性気体 塩基性気体 酸性気体

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著者プロフィール

・化学のグルメ運営代表
・高校化学講師
・薬剤師
・デザイナー/イラストレーター

数百名の個別指導経験あり(過去生徒合格実績:東京大・京都大・東工大・東北大・筑波大・千葉大・早稲田大・慶應義塾大・東京理科大・上智大・明治大など)
2014年よりwebメディア『化学のグルメ』を運営
公式オンラインストアで販売中の理論化学ドリルシリーズ・有機化学ドリル等を執筆

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