はじめに
分子結晶は学校で詳しく扱われないことが多いため、あまり馴染みのない高校生が少なくない。このページではその分子結晶についてドライアイスCO2やヨウ素I2などを例に特徴や性質、融点、電気伝導性、柔らかさの理由などを1つ1つ丁寧に解説していく。ぜひこの機会に分子結晶をマスターして他の受験生と差をつけよう!
分子結晶とは
ドライアイスCO2・ヨウ素I2・氷H2Oなど、多数の分子が分子間力によって引き合って、規則正しく配列してできた結晶を分子結晶という。
ドライアイスの分子結晶
CO2分子が分子間力で規則正しく配列してできた白色の結晶がドライアイスである。常温で容易に昇華(固体↔︎気体)する。
ヨウ素の分子結晶
I2分子が分子間力で規則正しく配列すると黒紫色の結晶ができる。穏やかに加熱を行うことで昇華する。
分子結晶の性質
分子結晶には次のような特徴がある。
・融点が低い
・電気伝導性なし
・昇華性(固体↔︎気体変化を起こす性質)がある
・柔らかい(外力により壊れる)
・電気伝導性なし
・昇華性(固体↔︎気体変化を起こす性質)がある
・柔らかい(外力により壊れる)
電気伝導性がないのは分子は電気的に中性だからである。余った電子がないので電気を伝えることはほぼない。
また、融点が低い・昇華性がある・柔らかいの3つの性質は分子結晶が分子間力によって成り立つ結合であることが原因である。分子間力はその他化学結合(共有結合・イオン結合・金属結合 etc)と比べて非常に弱い力なので簡単に切れてしまう。従って、状態変化を起こしやすく、形状も変わりやすい。
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