【プロ講師解説】このページでは『分子結晶(ドライアイスCO2やヨウ素I2など)の特徴や性質、融点、電気伝導性、柔らかさの理由など』について解説しています。解説は高校化学・化学基礎を扱うウェブメディア『化学のグルメ』を通じて6年間大学受験に携わるプロの化学講師が執筆します。
分子結晶とは
ドライアイスCO2・ヨウ素I2・氷H2Oなど、多数の分子が分子間力によって引き合って、規則正しく配列してできた結晶を分子結晶という。
ドライアイスの分子結晶
CO2分子が分子間力で規則正しく配列してできた白色の結晶がドライアイスである。常温で容易に昇華(固体↔︎気体)する。
ヨウ素の分子結晶
I2分子が分子間力で規則正しく配列すると黒紫色の結晶ができる。穏やかに加熱を行うことで昇華する。
分子結晶の性質
・電気伝導性なし
・昇華性(固体↔︎気体変化を起こす性質)がある
・柔らかい(外力により壊れる)
分子結晶には上のような特徴がある。
電気伝導性がないのは分子は電気的に中性だからである。余った電子がないので電気を伝えることはほぼない。
また、融点が低い・昇華性がある・柔らかいの3つの性質は分子結晶が分子間力によって成り立つ結合であることが原因である。分子間力はその他化学結合(共有結合・イオン結合・金属結合 etc)と比べて非常に弱い力なので簡単に切れてしまう。したがって、状態変化を起こしやすく、形状も変わりやすい。
分子結晶に関する演習問題
ドライアイスCO2・ヨウ素I2・氷H2Oなど、多数の分子が分子間力によって引き合って、規則正しく配列してできた結晶を【1】という。
CO2分子が分子間力で規則正しく配列してできた白色の結晶が【1】である。常温で容易に【2(固体↔︎気体)】する。
I2分子が分子間力で規則正しく配列すると【1】色の結晶ができる。穏やかに加熱を行うことで【2(固体↔︎気体)】する。
分子結晶に電気伝導性がないのは分子は電気的に【1】性だからである。余った電子がないので電気を伝えることはほぼない。また、【2】点が低い・【3(固体↔︎気体)】性がある・【4(硬or柔らか)】いの3つの性質は分子結晶が【5】によって成り立つ結合であることが原因である。【5】はその他化学結合(共有結合・イオン結合・金属結合 etc)と比べて非常に弱い力なので簡単に切れてしまう。したがって、状態変化を起こしやすく、形状も変わりやすい。
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・化学のグルメ運営代表
・高校化学講師
・薬剤師
・デザイナー/イラストレーター
数百名の個別指導経験あり(過去生徒合格実績:東京大・京都大・東工大・東北大・筑波大・千葉大・早稲田大・慶應義塾大・東京理科大・上智大・明治大など)
2014年よりwebメディア『化学のグルメ』を運営
公式オンラインストアで販売中の理論化学ドリルシリーズ・有機化学ドリル等を執筆
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