分子間力(水素結合・ファンデルワールス力)とは?定義、強さなどを解説!

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分子間力とは

分子間に働く力
Point!

分子間力とは「分子間に働く力の総称」である。

実際には多くの種類が存在するが、高校化学では「ファンデルワールス力」と「水素結合」について知っていれば問題ない。これ以降は、その2つについて順番に説明していこう。

ファンデルワールス力

ファンデルワールス力とは

ファンデルワールス力とは、“電荷の偏り”が原因となって生じる引力(反発力)である。

(極性のあるなしに関わらず)分子の中では常に「電子の移動」が起こっているため、世の中に存在する全ての分子に「わずかな電荷の偏り」が生じている。

この「電荷の偏り」によって生じた”わずかなプラス”と”わずかなマイナス”が引き合うことによって、弱い結合が形成されることがある。

この時のプラス・マイナス間の引力をファンデルワールス力という。先ほど述べたように、わずかな電荷の偏りは全ての分子において発生するため、この力も基本的に全ての分子間に存在する。しかし、ファンデルワールス力は非常に弱い力なので、その他の化学結合と比べてこの結合はそれほど強固ではないという点に注意しよう。

ファンデルワールス力の特徴

ファンデルワールス力を考える上で重要なポイントが2つある。いずれもテストでよく出る事項なので良く覚えておこう。

分子量の大きな分子はファンデルワールス力が大きい

分子量の大きな分子ほど、分子間に働くファンデルワールス力は大きくなる。

表面積の大きな分子はファンデルワールス力が大きい

表面積の大きな分子ほど、分子間に働くファンデルワールス力は大きくなる。


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水素結合

水素結合とは

水素結合とは、F・O・Nと結合しているHと、別の分子のF・O・Nとの結合である。

「F・O・N」は、Hと比べ非常に電気陰性度が高い。電気陰性度は「自分の方に電子を引っ張る強さ」のことなので(詳しくは電気陰性度とは?周期表での傾向から極性との関係、求め方、希ガスの値まで!を参照)、水分子を例にすると分子中に存在するHとOの結合に使われている電子はより電気陰性度の大きいO原子の方に引っ張られることになる。

この結果、H原子はプラスに、O原子はマイナスに帯電するので、隣の同分子と静電引力に基づく結合が形成される。

この静電引力による結合を(水素が使われた結合なので)「水素結合」と呼ぶ。

水素結合と物質の沸点

通常、同族元素の水素化物の沸点は分子量に比例して大きくなる。しかし、分子間で水素結合を作るフッ化水素HF・水H2O・アンモニアNH3などは(分子量が小さい割に)比較的大きな沸点を示す。

これは、これらの分子間に水素結合が働いており分子同士を引き離すために大きなエネルギー(=熱)が必要となるためである。

ちなみに、水素結合をしている分子の中でも「H2O」の沸点が際立って大きくなっているのは、水は1つの分子につき最大4つの水素結合を形成することができるためである。

分子結晶

・融点が低い
・電気伝導性なし
・昇華性(固体↔気体変化を起こす性質)がある
・柔らかい(外力により壊れる)
Point!

ドライアイスCO2・ヨウ素I2・氷H2Oなど、多数の分子が分子間力によって引き合って、規則正しく配列してできた結晶を分子結晶という。分子結晶には上のような特徴がある。

電気伝導性がないのは分子は電気的に中性だからである。余った電子がないので電気を伝えることはほぼない。また、融点が低い・昇華性がある・柔らかいの3つの性質は分子結晶が分子間力によって成り立つ結合であることが原因である。分子間力による結合はその他化学結合(共有結合イオン結合金属結合 etc)と比べて非常に弱い結合なので簡単に切れてしまう。従って、状態変化を起こしやすく、形状も変わりやすい。

分子結晶について詳しくは分子結晶とは?例を挙げて特徴・融点・電気伝導性・柔らかい理由などを解説!を確認しよう。


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