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『読むだけでつかめる 化学基礎』人気講師が執筆したNew参考書の使い方をレビュー。
はじめに
2024年6月に発売された「読むだけでつかめる 化学基礎 (シグマベスト)」。超人気講師「坂田薫先生」が旧課程で執筆されていた「坂田薫の化学基礎が驚くほど身につく25講」をリニューアルして発売したこの参考書について、その魅力から具体的な使い方、併用にオススメの問題集まで1つ1つ丁寧に解説していこうと思います。読むだけでつかめる 化学基礎の購入を検討している人はもちろん、もう既に持っているよという人も是非参考にして下さい。
本の特徴と対象
読むだけで知識がつかめる講義
文英堂公式HP
共通テストに必要な知識を,できる限りわかりやすく丁寧に解説し,絶対におさえてほしい重要事項は「POINT」としてコンパクトにまとめました。
授業の内容を忘れてしまっていても,時間がなくても,短時間ですらすら読むことができます。
豊富な図解でよく「理解」できる
言葉だけではイメージしづらい内容も多くの図解を入れることで頭に入りやすくしています。
共通テストで重要視されている「理解の質」があがり,正しい知識が身につきます。
「暗記」対策もできる
本文中の重要用語は付属の赤フィルターを使って確認することができます。
また,講義末の一問一答で,覚えておかなければならないことをすぐにチェックできるようになっています。
読むだけでつかめる 化学基礎を一言で表すなら「化学基礎を学びたい人に最もオススメの参考書」です。
読むだけでつかめる 化学基礎では、化学基礎について基礎中の基礎から丁寧に解説されています。従って、化学基礎の知識が全くない人でも抵抗なく読み進めることができるため化学初心者に最適な参考書と言えるでしょう。また、基礎的な参考書ではあるものの、受験で問われるような細かい知識も一定量記載されています。従って、「受験勉強の初期段階に読む参考書」としても十分活用することができるでしょう。
本の構成
読むだけでつかめる 化学基礎は上のような構成になっています。
化学基礎の各単元における重要事項がほぼ全て掲載されており、定期テスト対策・大学入試対策をする上で申し分ない網羅度であると言えるでしょう。
また、個別の解説ページは次のようになっています。
講義(本文)中の注目すべきポイントはカラフルなマーカーが引かれて目立つようになっています。また、試験で出るような大切な事項は「POINT!」としてまとめられています。練習問題にある「薫のルール!」ではその問題を解く上でのポイントやアドバイスが書かれています。
メリット
読むだけでつかめる 化学基礎にはメリット・デメリットが存在します。まずはメリットの方から紹介していきましょう。
網羅性
先ほどから述べている通り、読むだけでつかめる 化学基礎は網羅性に優れた参考書です。若干内容に薄さを感じる単元も見受けられますが「基礎固め」として使う分には問題ないでしょう。
基礎の基礎から解説
上でも述べましたが、読むだけでつかめる 化学基礎では基礎中の基礎から説明されています。それ故、本当に化学が苦手な人でも楽々読み進めることができるでしょう。
カラフルで見やすい
化学の参考書というと1色〜3色刷りのものが多いですが、読むだけでつかめる 化学基礎は「フルカラー」の参考書です。従って、参考書特有の「堅さ」がなく、化学に馴染みのない人でもとっつきやすいつくりになっています。
重要ポイントがわかりやすい
読むだけでつかめる 化学基礎では、「POINT!」として覚えるべき点や重要事項が明示されています。従って、化学初心者の人でも入試や定期テストに出るような大切な箇所がわかりやすく、点に直結しやすい参考書と言えるでしょう。
重要事項の繰り返し
読むだけでつかめる 化学基礎では、(本文やPOINT、薫のルールなどに)重要事項が繰り返し書かれています。従って、知識を記憶に定着しやすい参考書だと言えるでしょう。
赤シートがいい!
読むだけでつかめる 化学基礎の本文中にある重要語句は「赤字」で書かれています。従って、復習する際、付属の赤シートでそれらを隠しながら重要語句の確認ができます。
問題が豊富
読むだけでつかめる 化学基礎には「OUTPUT TIME(一問一答)」「練習問題」「章末チェック問題」の3種類の問題が付属しています。一問一答では基礎用語の確認を、練習問題では簡単な計算練習等を、章末チェック問題では受験を意識した実践型の問題を解くことができます。定期テスト対策としてはもちろん、入試への準備としても十分使うことができるでしょう。
デメリット
次は読むだけでつかめる 化学基礎のデメリットを紹介していきます。
説明文調が合わない人もいる
読むだけでつかめる 化学基礎の特徴として「説明文調」であることが挙げられますが、化学初心者の場合「会話調」の参考書の方がとっつきやすいという人も多いでしょう。
そういう人には次の「岡野の化学基礎が初歩からしっかり身につく」がオススメです。
使い方
次に、読むだけでつかめる 化学基礎の具体的な使い方を紹介していきます。むやみに使っても効果は出づらいので、まずはこれから紹介するやり方を参考にしていただき、状況に応じて自分流の使い方を見つけていきましょう。
最初のページから読み進める
これが読むだけでつかめる 化学基礎のスタンダードな使い方です。
基礎から丁寧に解説されているので、化学初心者の人でも抵抗なく読み進めていけるでしょう。また、問題演習用として以下のような問題集を持っておくと万全です。
学校の授業でやった単元を読む
これは受験対策というよりも定期テスト対策として使う場合の方法です。学校の授業で習った単元に合わせて読むだけでつかめる 化学基礎も読み進めていきましょう。定期的にこのような作業を行っておけばテスト前に困ることも少なくなると思います。
併用したい問題集
読むだけでつかめる 化学基礎はあくまで化学現象の解説が豊富な参考書であり、実際に大学入試で出てくる問題を解くためには問題集等でトレーニングを積む必要があります。ここからは読むだけでつかめる 化学基礎との併用にオススメの問題集を紹介していきます。
基礎問題精講
基礎問題精講を一言で表すなら「化学初心者に最もオススメの問題集」です。
後に詳しく説明しますが、この問題集はこんなに書くか!というほど解説が丁寧です。本当の初学者でもわかりやすいよう補助矢印のようなものがたくさん書かれています。また、「精講」という形で化学の各単元に関する基礎的な解説も書かれています。この部分がとてもわかりやすいと評判で、問題集の枠を超えて化学参考書としても非常に優秀な一冊と言えるでしょう。読むだけでつかめる 化学基礎との相性も抜群です。
化学の新標準演習
卜部先生の著書は「化学の新研究」と「化学の新演習」が有名ですが、この2つは難関大受験用の難しい参考書です。一方、最近発売されたこの「化学の新標準演習」は基礎的な問題が多く初心者でも使いこなすことができるでしょう。読むだけでつかめる 化学基礎との相性も抜群です。
読むだけでつかめる 化学基礎の代替案
読むだけでつかめる 化学基礎が自分に合わないため同じような参考書は他にないか、という質問はよく受けます。そういう時に毎回オススメするのは「とってもやさしい化学基礎」「橋爪のゼロから劇的!にわかるシリーズ」「岡野の化学基礎が初歩からしっかり身につく」です。
とってもやさしい化学基礎を一言で表すなら「化学超初心者にオススメの参考書」です。
とってもやさしい化学基礎では、中学で習った内容から解説が始まっています。それくらい基礎中の基礎から1つずつ説明してくれるので、高校の授業でさえ全く理解できなかった人でも、スラスラと進めていくことができるでしょう。また、この参考書は「書き込み式」になっています。参考書でありながら問題集のような役割も果たしてくれるので「これ一冊やればOK」という点で非常にわかりやすいです。
「橋爪のゼロから劇的!にわかる〜」は化学初心者にオススメのシリーズです。補助線や細かな説明・アドバイスが多く、あまり化学が得意でない人でもすんなりと理解できるでしょう。「橋爪のゼロから劇的!にわかる 理論化学の授業」の他に「橋爪のゼロから劇的!にわかる 無機・有機化学の授業」もあります。
岡野の化学基礎が初歩からしっかり身につくを一言で表すなら「化学基礎を一から学びたい人にオススメの参考書」です。
岡野の化学基礎が初歩からしっかり身につくでは、化学基礎について基礎中の基礎から丁寧に解説されています。従って、化学基礎の知識が全くない人でも抵抗なく読み進めることができるため化学初心者に最適な参考書と言えるでしょう。また、説明は全て会話調になっています。つまり、岡野先生がまさに今目の前で講義をしているかのような感覚で学ぶことができるのです。堅苦しさがなく気軽に読むことができるので、その点でも化学に馴染みがない人にオススメできる参考書です。