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置換反応と配向性(オルト・メタ・パラ)
目次
はじめに
【プロ講師解説】このページでは『置換反応と配向性(オルト・メタ・パラ)』について解説しています。
置換反応と配向性
- ベンゼンの一置換体C6H5Xに置換反応を行う場合、先に入っている置換基Xの種類によって、ベンゼンのどの位置で置換反応が起こりやすいかが変化する。
- ベンゼンの二置換体には、オルト・メタ・パラの位置が置換された3つの構造異性体がある。


- 新たな置換基Yがベンゼンの2位or6位に付くとオルト体、3位or5位に付くとメタ体、4位につくとパラ体となる。
メタ配向性の置換基
- -NO2、-COOHなどの置換基は、ベンゼン環の電子を引きつける電子吸引性という性質がある。
- 電子を吸引した結果、次のような一連の流れがみられる。


- 繰り返すが、置換基は電子密度が高くなっている部分=電荷がマイナスの部分に付きやすいので、この場合オルト位、パラ位の電子密度が低くなっているので、相対的に電子密度の高いメタ位に置換基が付くことが予想される(メタ配向性)。



各置換基が電子吸引基としてはたらくのは、-NO2、-COOHの中でベンゼン環に直接結合している窒素N原子や炭素C原子が(より電気陰性度の高い酸素O原子の影響で)正の電荷をもち、これがベンゼン環の電子を引き寄せるためです。