はじめに

このページでは高校化学ではやや応用ともいえる置換反応と配向性(オルト・メタ・パラ)について一通り解説していく。大学の有機化学でも重要な部分なので余裕のある人は眺めておくようにしよう。


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置換反応と配向性

ベンゼンの一置換体C6H5Xに置換反応を行う場合、先に入っている置換基Xの種類によって、ベンゼンのどの位置で置換反応が起こりやすいかが変化する。

ベンゼンの二置換体には、オルト・メタ・パラの位置が置換された3つの構造異性体がある。

新たな置換基Yがベンゼンの2位or6位に付くとオルト体、3位or5位に付くとメタ体、4位につくとパラ体となる。

オルト-パラ配向性の置換基

-OH、-NH2、-CH3などの置換基は、ベンゼン環に電子を与える電子供与性という性質をもつ。与えた電子がベンゼン環に流れ込み、次のような一連の流れを見せる。

置換基は電子密度が高くなっている部分=電荷がマイナスの部分に付きやすいので、この場合オルト位、もしくはパラ位に置換基が付くことが予想される。(オルト-パラ配向性)

PLUS+

各置換基が電子供与基として働く理由だが、-OH、-NH2は非共有電子対、-CH3はC-H結合の共有電子対の一部がベンゼン環に流れ込むためである。

メタ配向性の置換基

-NO2、-COOHなどの置換基は、ベンゼン環の電子を引きつける電子吸引性という性質がある。電子を吸引した結果、次のような一連の流れが見られる。

繰り返すが、置換基は電子密度が高くなっている部分=電荷がマイナスの部分に付きやすいので、この場合オルト位、パラ位の電子密度が低くなっているので、相対的に電子密度の高いメタ位に置換基が付くことが予想される。(メタ配向性)

PLUS+

各置換基が電子吸引基として働く理由だが、-NO2、-COOHの中でベンゼン環に直接結合しているNやCが(より電気陰性度の高い酸素原子の影響で)正の電荷をもち、これがベンゼン環の電子を引き寄せるためである。

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