はじめに

大学入試においてタンパク質の構造に関連する問題が出題されることは非常に多い。このページではタンパク質の一次構造・二次構造・三次構造・四次構造について一から丁寧に解説していく。ぜひこの機会にタンパク質の構造に関する要点を押さえ、他の高校生と差をつけよう!


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タンパク質の構造

タンパク質は何種類かのアミノ酸がいろいろな順序で数多く縮合した巨大な分子であり、立体的に非常に複雑な構造をしているため、その構造はいくつかのレベルに分けて扱われる。

一次構造

タンパク質を構成するポリペプチド鎖のアミノ酸の結合順序を一次構造という。一次構造では共有結合で結ばれたペプチド鎖の状態を問題にし、ペプチド結合の加水分解などを行なってその分析が行われる。

ペプチドの両端は(結合に使われていない)未反応のアミノ基(-NH2)またはカルボキシ基(-COOH)を持つので、それぞれアミノ末端(N末端)カルボキシ末端(C末端)という。


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二次構造

ペプチド鎖において、近くにあるペプチド結合同士が水素結合を形成して、局部的に一定な構造を取る。これをタンパク質の二次構造という。
二次構造にはα-ヘリックス構造とβ-シート構造の2種類が存在する。

α-ヘリックス構造

タンパク質のペプチド鎖は多くの場合、右巻きらせん構造をとる。このらせん構造をα-ヘリックス構造という。一巻き3.6コのアミノ酸単位からなり、4塩基離れたN-HとC=Oの間で水素結合を形成して安定化している。α-ヘリックス構造では全てのN-HとC=Oが水素結合するために非常に安定となるのでタンパク質はこの構造を取りやすい。

β-シート構造

ペプチド鎖が並行(又は逆並行)に並んで配置され、隣接した分子間で水素結合で結ばれており、波状のシート構造になる。このシート構造をβ-シート構造という。絹のフィブロインや羊毛中のケラチンなどがこの構造をとる。


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三次構造

ポリペプチド鎖が各所でα-ヘリックス構造、β-シート構造などの二次構造を形成し、それらが不規則なペプチド鎖で繋がっている場合、比較的離れたアミノ酸単位同士の「相互作用」により全体が折りたたまれた一定の構造をとるようになる。このような三次元的な空間配置まで含めた分子鎖全体の構造を三次構造という。

特定の一次構造をもつポリペプチド鎖がとり得る構造は一見無限に見えるが、実際は1つの一次構造から生じる三次構造は1種類しかない。これは、ペプチド鎖の各部位における一次構造がそれぞれの部分でどのような二次構造をとるかを決定し、さらにその二次構造における側鎖の分布をも規定するためである。

折りたたまれた三次構造を安定化させている”結合”は、ジスルフィド結合(S-S結合)・イオン結合・水素結合・疎水結合の4種類存在する。これらのうち最も強い結合はジスルフィド結合である。

ジスルフィド結合(S-S結合)

タンパク質を構成しているアミノ酸にシステインが含まれるとき、その側鎖のRには-S-Hが存在する。-S-H同士は酸化還元反応によりジスルフィド結合-S-S-を形成することができる。三次構造を支える各種結合の中で唯一の共有結合であり、最も強い結合である。

イオン結合

ポリペプチド鎖の末端や構成アミノ酸の側鎖Rには、ペプチド結合に使われないフリーな-COOHと-NH2が存在する。これらの官能基はpHによって-COOや-NH3に変化し得るので、イオン結合でポリペプチド鎖に含まれる他の官能基と結びつくことができる。

イオン結合について詳しくはイオン結合とは?定義から特徴、強さ、共有結合との違いまで例を挙げて解説!を確認しよう。

水素結合

ペプチド結合にあるC=OやN-H、側鎖にある-OHや-COOHなどの間では水素結合が形成されることがある。

水素結合について詳しくは分子間力(水素結合・ファンデルワールス力)とは?定義、強さなどを解説!を確認しよう。

疎水結合(疎水性相互作用)

側鎖にある無極性で疎水性の炭化水素基-CH3やベンゼン環などは、水との接触ができる限り少なくなるように連結する。これを疎水結合と呼び、この結合は疎水基の数が多くなるほど強力な結合となる。


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四次構造

酵素タンパク質の場合、三次構造を形成したポリペプチド鎖が複数個会合して、1つの分子になることが多い。このような分子内でのポリペプチド鎖の配列を四次構造という。この場合、各ポリペプチド鎖はサブユニットと呼ばれている。

四次構造の具体例としてはヘモグロビンがよく挙げられる。

ヘモグロビンは4つのサブユニット(α鎖2つ・β鎖2つ)からなり、それらの立体配座を変えることによりO2の結合力を調節している。(酸素分圧が大きい肺ではO2との結合力が高まり酸素分圧の低い組織系では結合力が弱まりO2を放出しやすくなる)


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