【プロ講師解説】このページでは『熱硬化性樹脂(フェノール樹脂・アミノ樹脂)の合成や反応・用途・付加縮合など』について解説しています。解説は高校化学・化学基礎を扱うウェブメディア『化学のグルメ』を通じて6年間大学受験に携わるプロの化学講師が執筆します。


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熱硬化性樹脂

熱硬化性樹脂は立体網目状構造をもつ合成高分子である。

熱硬化性樹脂として有名なのはフェノール樹脂や尿素樹脂、メラミン樹脂などであり、これらはいずれもホルムアルデヒドの付加縮合によって得ることができる。

フェノール樹脂

フェノールとホルムアルデヒドを原料にして酸や塩基の触媒を用いてつくる合成樹脂をフェノール樹脂(ベークライト)という。

フェノール樹脂は、難燃性や電気絶縁性に優れており、電気ソケットやプリント基板などに用いられる。

フェノール樹脂の付加縮合による合成

先述の通り、フェノール樹脂はホルムアルデヒドを付加縮合することによって合成される。

まず、ホルムアルデヒドに水素イオンH+が付加する。

次に、これがフェノールのオルト位やパラ位で反応する。

結果、生じたヒドロキシメチル基(-CH2OH)にH+が付き、その後水が脱離した結果-C+H2となる。

生成物がフェノールのオルト位(やパラ位)で反応する。

この反応を多数繰り返していくことで重合体ができる。付加及び縮合が繰り返し行われているので、この反応を付加縮合という。

全体としてはH2Oが取れてフェノールのオルト位とパラ位が-CH2で架橋されていくと考えるとイメージしやすいね。

フェノール樹脂合成の中間体

フェノール樹脂を合成する際、触媒として酸を用いた場合に生じる中間体をノボラック、塩基を用いた際に生じる中間体をレゾールという。

レゾールをフェノール樹脂にするためにはただ加熱し、ノボラックをフェノール樹脂にするためには硬化剤とともに加熱をする。

ちなみに、ノボラックはn=1〜10程度の混合物、レゾールはn=1〜2程度の混合物である。

アミノ樹脂

アミノ樹脂はホルムアルデヒドと尿素、あるいはメラミンの付加縮合によって得られる重合体である。

ホルムアルデヒドと尿素からできるアミノ樹脂を尿素樹脂(ユリア樹脂)、ホルムアルデヒドとメラミンからできるアミノ樹脂をメラミン樹脂という。

また、フェノール樹脂の場合とイメージは同じで、尿素やメラミンのアミノ基のH原子が、ホルムアルデヒドと反応し、-CH2で架橋されて立体網目状構造となる。

PLUS+

熱可塑性樹脂

鎖状構造をもつ高分子は、熱を加えられると軟化する。この樹脂を熱可塑性樹脂という。
熱可塑性樹脂は架橋構造をもたないので、加熱によって加えられたエネルギーによって十分に動けるようになる。(軟化する)

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