はじめに

沈殿生成反応についてきちんと理解できている高校生は意外と少ない。このページでは沈殿生成反応について、仕組みや沈殿生成反応式の作り方などを一から丁寧に解説していく。ぜひこの機会に沈殿生成反応をマスターして他の受験生と差をつけよう!


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イオン結晶が水に溶けやすい理由

沈殿生成反応の仕組みを勉強するにあたって、まずは「普通のイオン結晶が水に溶けやすい理由」について説明しておこう。

イオン結晶=陽イオン+陰イオン
Point!

イオン結晶は、陽イオンと陰イオンがくっつくことによって生成されている。したがって、イオン結晶の極性(電荷の偏り:詳しくは【極性】分子の形との関係、求め方、打ち消しなどを例を用いて解説!を見てね!)は非常に大きくなっている。

イオン結晶=極性(大)
Point!

極性が同じくらいのものを混ぜると溶けやすいというのが溶解反応の原則。
水は有名な極性溶媒であり、同じく極性が高いイオン結晶を混ぜると非常に良く溶ける。

Point!

しかし、場合によってこの原則に当てはまらない、つまり、「イオン結晶であるにも関わらず極性溶媒である水に溶けにくいもの」が存在する。

この”溶けにくい理由”に関しては結晶によって様々なので、高校化学を学んでいる段階では溶けにくい(=沈殿を作りやすい)ものを覚えるという方針で勉強していこう。(水に難溶なイオン結晶に関しては水に難溶なイオン結晶(水酸化物・硫化物・塩化物・硫酸・クロム酸・炭酸イオン)を参照)

沈殿生成反応が起こる仕組み

イオン結晶MXを溶かした水溶液とイオン結晶NYを溶かした水溶液を混ぜる。

もし新たに生成するイオン結晶MYが水に溶けにくいイオン結晶ならば、下図のようにMYが沈殿として析出するはずである。

\[
MX(aq)+NY(aq)→MY↓+NX(aq)
\]

(繰り返すが)このように水に溶けにくい、溶解度の小さいイオン結晶が作られたときに沈殿が生成する。

沈殿生成反応式の作り方

STEP1 2つのイオン結晶をバラバラにする
STEP2 陽イオンと陰イオンのペアを入れ替えて組み合わせる
STEP3 STEP2で作った新たなイオン結晶を生成物として反応式を作成する
Point!

沈殿生成の反応式は上の3STEPで作っていく。今回は水酸化バリウム水溶液と硫酸カリウム水溶液を混合したときの沈殿生成反応を例に説明していこう。

STEP1

2つのイオン結晶をバラバラにする

まずは、与えられた2つのイオン結晶(今回は水酸化バリウムと硫酸カリウム)をそれぞれ陽イオンと陰イオンに分けよう。

\[
Ba(OH)_{2} → Ba^{2+} + 2OH^{-}\\
K_{2}SO_{4} → 2K^{+} + SO_{4}^{2-}
\]

STEP2

陽イオンと陰イオンのペアを換えて組み合わせる

次に、STEP1でバラバラにした陽イオンと陰イオンを再びくっつけよう。
ただし陽イオンと陰イオンのペアは最初に与えられた時とは違う組み合わせにするということに注意しよう。(というか、ペアを換えなきゃSTEP1でバラバラにした意味ないよね。笑)

STEP3

STEP2で作った物質を生成物として反応式を作成する

最後に、STEP2で作成した物質(ここではBaSO4とKOH)を生成物として沈殿生成反応式を完成させる。

\[
Ba(OH)_{2} + K_{2}SO_{4} → BaSO_{4} + 2KOH
\]

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