【プロ講師解説】このページでは『炎色反応(色一覧、覚え方の語呂合わせ、身近な炎色反応の例など)』について解説しています。解説は高校化学・化学基礎を扱うウェブメディア『化学のグルメ』を通じて6年間大学受験に携わるプロの化学講師が執筆します。

炎色反応とは

水溶液に含まれている特定の金属元素を調べるために利用されるのが炎色反応である。ある元素が含まれた水溶液を炎の中に入れると、その元素特有の色を示す。たとえば、花火が様々な形を示すのも、コンロに味噌汁が吹きこぼれたときに炎が黄色になるのも、炎色反応である。

炎色反応の操作

① 白金線を塩酸で洗った後、ガスバーナーの外炎に入れて炎の色に変化がないことを確認する。(白金線に何も付いていないことを確認する)

② 白金線を調べたい水溶液につけた後、ガスバーナーの外炎に入れて炎の色の変化を確認する。

炎色反応の色一覧

高校化学では金属元素が炎色反応によって示す色を聞かれることが多いので次の一覧表を必ず覚えておこう。

元素名 化学式
リチウム Li 赤色
ナトリウム Na 黄色
カリウム K 紫色
Cu 緑色
カルシウム Ca 橙色
ストロンチウム Sr 紅色
バリウム Ba 黄緑色

炎色反応の語呂合わせ

一覧表にまとめたように、高校化学で頻出の金属イオンとして、Li, Na, K, Cu, Ca, Sr, Baがある。
これらのイオンと炎色反応で示す色の組み合わせを覚えるための有名な語呂合わせがあるので紹介しておこう。

Li (赤) Na (黄) K (紫) Cu (緑) Ca (橙) Sr (紅) Ba (黄緑)
リアカー 無き K村 動力 借りよう と するも貸してくれない。 馬力 で行こう!

めちゃくちゃ重要な暗記事項なので語呂合わせを声に出しながら紙に書いて覚えよう!

身の回りの炎色反応

花火

身近な炎色反応1つ目は花火。
夏に見るカラフルな花火の色は金属元素の炎色反応を用いたもの。
硝酸ナトリウムや硝酸銅といった化合物を火薬で爆発させて燃やすと、炎色反応が起きて黄色や紅色に見える仕組みになっている。

味噌汁

身近な炎色反応2つ目は味噌汁。
味噌汁が吹きこぼれたとき、ガスの炎の色は黄色に変化する。
これは味噌汁に含まれる塩分(NaCl)のナトリウムが含まれるためである。

トンネルのランプ

道路のトンネルに設置されているランプにナトリウムランプというものがあり、暗いトンネル内で黄色に光っている。
これはナトリウムの炎色反応を利用したもので、気化したNaをランプの中に封入して電気を流すことでエネルギーを与え、黄色に発光させている。

演習問題

問1

【】に当てはまる用語を答えよ。

金属元素のイオンを含んだ水溶液を白金線などにつけてそれを炎の中に入れると、金属イオンの種類によって炎の色が変化する。これを【1】という。
【問1】解答/解説:タップで表示
解答:【1】炎色反応

問2

【】に当てはまる用語を答えよ。

炎色反応の色は以下の通りである。

元素名 化学式
リチウム Li 【1】色
ナトリウム Na 【2】色
カリウム K 【3】色
Cu 【4】色
カルシウム Ca 【5】色
ストロンチウム Sr 【6】色
バリウム Ba 【7】色
【問2】解答/解説:タップで表示
解答:【1】赤【2】黄【3】紫【4】緑【5】橙【6】紅【7】黄緑
元素名 化学式
リチウム Li 赤色
ナトリウム Na 黄色
カリウム K 紫色
Cu 緑色
カルシウム Ca 橙色
ストロンチウム Sr 紅色
バリウム Ba 黄緑色

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著者プロフィール

・化学のグルメ運営代表
・高校化学講師
・薬剤師
・デザイナー/イラストレーター

数百名の個別指導経験あり(過去生徒合格実績:東京大・京都大・東工大・東北大・筑波大・千葉大・早稲田大・慶應義塾大・東京理科大・上智大・明治大など)
2014年よりwebメディア『化学のグルメ』を運営
公式オンラインストアで販売中の理論化学ドリルシリーズ・有機化学ドリル等を執筆

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