『新理系の化学問題100選』問題集の頂点!究極の化学問題集の使い方をレビュー。

目次

はじめに

難関大対策用の化学問題集として知られる「新理系の化学問題100選 (駿台受験シリーズ)」。今回はこのベストセラー問題集について、その魅力から具体的な使い方、併用にオススメの参考書まで1つ1つ丁寧に解説していこうと思います。新理系の化学問題100選の購入を検討している人はもちろん、もう既に持っているよという人も是非参考にして下さい。


本の特徴と対象

過去の問題を基本的にすべて調べ上げて整理し、思考型の問題ばかりを集めた問題集。長文で総合力が必要な問題を多数収録。解法を示すとき、どういう理由でその道すじをとるようになったかをできるだけ明らかにし、思いつきや主観の入らない、首尾一貫した論理の明快な解法としている。

駿台文庫HP

新理系の化学問題100選を一言で表すなら「一番難しい化学問題集」です。

この問題集には難関大〜超難関大レベルの問題が多く掲載されています。従って、既に基礎固めを終えて「より実践的」な演習を行いたい!という人に適しています。化学の新演習などで入試の典型問題を一通り押さえた後に取り組みましょう。


メリット

新理系の化学問題100選にはメリットとデメリットが存在します。まずはメリットの方から紹介していきましょう。

思考力が身につく

新理系の化学問題100選に掲載されている問題の多くは、東京大学や京都大学、慶應大学(医)など超難関大学の過去問から選ばれています。従って、単に暗記していれば解けるような問題は少なく、思考力が要求されるものばかりです。それゆえ、この問題集を一通りやり切れば難関大入試で必要となる「考える力=思考力」が身につくでしょう。

解説が充実

新理系の化学問題100選は見開き1ページの中に1つの問題とその解説が敷き詰められています。ほとんどの問題で問題文よりも解説の方が長く、質・量ともに素晴らしい解説であると言えます。

新理系の化学と相性がいい

新理系の化学問題100選は「新理系の化学」との相性が抜群です。各問題の解説部分に「新理系の化学」の何ページがこの問題に対応しているかが書かれており、併用して勉強しやすい形になっています。


デメリット

新理系の化学問題100選は非常にいい問題集ではありますが、デメリットもいくつか存在します。次はそれらを紹介していきましょう。

オーバーワークになる

新理系の化学問題100選を使って勉強することは多くの大学受験生にとって“オーバーワーク”になるでしょう。基本的に東大や京大、東工大など超難関大学を受験する人以外はほとんど必要ないと思います。反対に、そのような大学を受験する人にとっては最高の問題集と言えるでしょう。

化学の新演習で十分

多くの難関大は化学の新演習で十分対応可能です。他の教科とのバランス等を考えて新理系の化学問題100選まで取り組むのか化学の新演習で止めるのか選択しましょう。


使い方

次に、新理系の化学問題100選の具体的な使い方を紹介していきます。むやみに使っても効果は出づらいので、まずはこれから紹介するやり方を参考にしていただき、状況に応じて自分流の使い方を見つけていきましょう。

1つ1つ、思考する

普通、問題集を解くときには「1週目はわからなければすぐ答えをみろ」と言われることが多いですが、新理系の化学問題100選でそれはやめた方がいいでしょう。この問題集を解く最大の目的は「思考力」をつけることです。解法パターンを暗記することではありません。1問1問を本番のようにじっくり考えて解くことで本物の思考力が身につきます。わからないからといってすぐに答えを見ていては考える力を手にすることはできないでしょう。

また、解説を読んでもわからないときは「新理系の化学」を読むといいでしょう。新理系の化学問題100選の解説中に新理系の化学の対応ページが書かれているので、効率よく学習することができます。

ちなみに、まだ入試典型問題の解法パターンが頭に入っていないという人には「化学の新演習」「重要問題集」がオススメです。


併用したい参考書

新理系の化学問題100選はあくまで入試対策の問題演習を行うためのものであり、化学の現象や計算で使う式等について詳しく解説されているわけではありません。そこで以下で紹介するような「解説型」の参考書を併用することをお勧めします。

新理系の化学

「新理系の化学」は新理系の化学問題100選と相性抜群の参考書です。上でも述べたように、新理系の化学問題100選の解説部分には新理系の化学の対応ページが書かれており、この2つを併用することで最大限の効果が得られるような設計になっています。ぜひセットで揃えておきたい参考書です。

化学の新研究

化学の新研究を一言で表すなら「まるで“辞書”のような化学参考書」です。
教科書のような雰囲気でありながら、現象や実験に関する原理がこれでもかというほど詰め込まれ、化学をしっかり勉強したい人にとってこれ以上ない仕上がりになっています。新理系の化学問題100選との相性も悪くないでしょう。

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著者情報

元講師、薬剤師、イラストレーター
数百名の中高生向け指導経験あり(過去生徒合格実績:東工大・東北大・筑波大・千葉大・岡山大・早稲田大・慶應義塾大・東京理科大・上智大・明治大など)。
2014年よりwebメディア『化学のグルメ』を運営
公式オンラインストアで販売中の理論化学ドリルシリーズ・有機化学ドリル等を執筆
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