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【アミノ酸/タンパク質】検出反応を総まとめ(ビウレット/キサントプロテイン/ニンヒドリン/硫黄)
目次
はじめに
【プロ講師解説】このページでは『【アミノ酸/タンパク質】検出反応を総まとめ(ビウレット/キサントプロテイン/ニンヒドリン/硫黄)』について解説しています。
ニンヒドリン反応
- α-アミノ酸やタンパク質にニンヒドリン試薬を加えて加熱すると赤紫〜青紫色になる。この反応をニンヒドリン反応という。
- ニンヒドリンはアミノ酸のアミノ基(-NH2)と反応し、複雑な紫色の化合物が生じる。
- この反応は指紋の検出などに用いられている。
ビウレット反応
- ペプチド結合を2つ以上もつペプチドに水酸化ナトリウム水溶液、硫酸銅(Ⅱ)水溶液を順に加えると赤紫色になる。この反応をビウレット反応という。
- 赤紫色はペプチドがCu2+と配位結合して形成された錯イオンによるものである。
キサントプロテイン反応
- チロシンやフェニルアラニンなどの芳香環(ベンゼン環など)をもつアミノ酸(タンパク質)に濃硝酸を加えると黄色になり、そこにアンモニア水を加えると橙色になる。この反応をキサントプロテイン反応という。
- 黄色になるのは芳香環がニトロ化されるため、橙色になるのは塩基により側鎖の電離状態が変化するためである。
硫黄の検出反応
- システインのような側鎖に硫黄S原子を含むアミノ酸に水酸化ナトリウム水溶液を加えて加熱し、酢酸鉛(Ⅱ)水溶液を加えると、硫化鉛(Ⅱ)PbSの黒色沈殿が生じる。
- ほとんどのタンパク質には硫黄を含むアミノ酸(システイン/メチオニン)が含まれているため、タンパク質の検出反応として用いられる。
硫化水素H2Sなどもこの反応に対して陽性を示します。