アンモニアソーダ法とは

アンモニアソーダ法とは、塩化ナトリウムNaClやCaCO3を原料とした炭酸ナトリウムNa2CO3の工業的製法のことだ。

この製法は、ベルギー人の化学者であるエルネスト・ソルベーが考えたことから「ソルベー法」とも呼ばれる。

ここでは、アンモニアソーダ法(ソルベー法)の仕組みや覚え方について、反応式や図を用いて徹底的に解説していこうと思う。


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アンモニアソーダ法の仕組み

まずは、アンモニアソーダ法の仕組みについて上のSTEPを使って説明していこう。

STEP1

石灰石CaCO3を熱分解する
CaCO3 → CaO + CO2

CaCO3は”炭酸塩”の一種だよね。従って、「全部で3パターン!高校化学で頻出の熱分解反応3パターンまとめ!!」にあるように熱分解するとCO2と酸化物(ここではCaO)になる。

STEP2

生石灰CaOを水に溶かす
CaO + H2O → Ca(OH)2

CaOは金属元素が含まれる酸化物なので”塩基性酸化物”だね。
従って「酸性酸化物・塩基性酸化物・両性酸化物の違いを徹底解説!〜定義からそれぞれの酸・塩基との反応まで〜」にあるように、水と反応させると水酸化物ができる。

また、ここで水と反応させているCaOはSTEP1で作られたものだということも把握しておこう。


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STEP3

消石灰Ca(OH)2と塩化アンモニウムNH4Clを反応させる
Ca(OH)2 + 2NH4Cl → CaCl2 + 2NH3 + 2H2O

Ca(OH)2は強塩基、NH4Clは弱塩基を含む塩なので”弱塩基遊離反応”が起こる。
この反応について詳しいことは「弱酸・弱塩基遊離反応」を見てね!
また、ここで使われているCa(OH)2はSTEP2で、NH4ClはSTEP4で作られたものだ。(STEP4で作られたものを使うのはおかしいと思うかも知れないけど、実際は5つのSTEPはサイクルで連続して行われているため、前の回転のSTEP4で作られたものを使っていると考えればOK)

STEP4

塩化ナトリウムNaClの飽和水溶液にNH3、CO2を順に吹き込む
NaCl + H2O + NH3 + CO2 → NaHCO3 + NH4Cl

H2OとNH3はSTEP4で作られたものだね。

STEP5

炭酸水素ナトリウムNaHCO3を熱分解する
2NaHCO3 → Na2CO3 H2O + CO2

NaHCO3は炭酸水素塩の1つ。
従って、「全部で3パターン!高校化学で頻出の熱分解反応3パターンまとめ!!」にあるように、熱分解すると水と二酸化炭素と炭酸塩になる。


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全体の反応式

最後に、STEP1からSTEP5の反応を1つの式にまとめてみよう。

2NaCl + CaCO3 → Na2CO3 + CaCl2

STEP1とSTEP4で使ったNaClとCaCO3が反応物、最終的にできる生成物はNa2CO3とCaCl2だ。
各STEPで登場する他の物質は、できて、また使われてという風に5STEPの流れの中で生成と消失が完結してしまうので、全体の反応式には書く必要がない。

アンモニアソーダ法の図

最後に、アンモニアソーダ法の流れを図にしてまとめておこう。


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