【プロ講師解説】このページでは『タンパク質の分類(単純/複合/球状/繊維状タンパク質の違いなど)』について解説しています。解説は高校化学・化学基礎を扱うウェブメディア『化学のグルメ』を通じて6年間大学受験に携わるプロの化学講師が執筆します。

組成(成分)による分類

アミノ酸のみからなるタンパク質を単純タンパク質、アミノ酸の他に糖類やリン酸、核酸、色素などを含むタンパク質を複合タンパク質という。

形状による分類

ポリペプチド鎖が折りたたまれ球状になったタンパク質を球状タンパク質という。
球状タンパク質は親水コロイドであり、親水基を外側に、疎水基を内側に向けているため比較的水に溶けやすい。
したがって、生体内で生命活動を維持する働きを担っている。
具体例としては、血中に多く含まれるアルブミンや唾液中に存在するアミラーゼなどが挙げられる。

一方、複数のポリペプチド鎖が絡み合い束になっているタンパク質を繊維状タンパク質という。
繊維状タンパク質は水に溶けにくく、皮膚や髪などの形成に役立っている。
皮膚に含まれる繊維状タンパク質はコラーゲン、髪に含まれる繊維状タンパク質はケラチンと呼ばれる。

演習問題

問1

【】に当てはまる用語を答えよ。

アミノ酸のみからなるタンパク質を【1】、アミノ酸の他に糖類やリン酸、核酸、色素などを含むタンパク質を【2】という。
【問1】解答/解説:タップで表示
解答:【1】単純タンパク質【2】複合タンパク質

アミノ酸のみからなるタンパク質を単純タンパク質、アミノ酸の他に糖類やリン酸、核酸、色素などを含むタンパク質を複合タンパク質という。

問2

【】に当てはまる用語を答えよ。

ポリペプチド鎖が折りたたまれ、球状になったタンパク質を【1】という。
【1】は親水基を【2(外or内)】側に、疎水基を【3(外or内)】側に向けているため、【4(親水or疎水)】コロイドであり、水に溶け【5(やすorにく)】い。
一方、複数のポリペプチド鎖が絡み合い、束になっているタンパク質を【6】という。
【6】は水に溶け【7(やすorにく)】く、皮膚や髪などの形成に役立っている。
皮膚に含まれる【6】は【8】、髪に含まれる【6】は【9】と呼ばれる。
【問2】解答/解説:タップで表示
解答:【1】球状タンパク質【2】外【3】内【4】親水【5】やす【6】繊維状タンパク質【7】にく【8】コラーゲン【9】ケラチン

ポリペプチド鎖が折りたたまれ球状になったタンパク質を球状タンパク質という。
球状タンパク質は親水コロイドであり、親水基を外側に、疎水基を内側に向けているため比較的水に溶けやすい。
したがって、生体内で生命活動を維持する働きを担っている。
具体例としては、血中に多く含まれるアルブミンや唾液中に存在するアミラーゼなどが挙げられる。

一方、複数のポリペプチド鎖が絡み合い束になっているタンパク質を繊維状タンパク質という。
繊維状タンパク質は水に溶けにくく、皮膚や髪などの形成に役立っている。
皮膚に含まれる繊維状タンパク質はコラーゲン、髪に含まれる繊維状タンパク質はケラチンと呼ばれる。

関連:有機のドリルが、できました。

有機化学の問題演習を行うための"ドリル"ができました。解答・解説編には大学入試頻出事項が網羅的にまとまっています。詳細は【公式】有機化学ドリルにて!


著者プロフィール

・化学のグルメ運営代表
・高校化学講師
・薬剤師
・デザイナー/イラストレーター

数百名の個別指導経験あり(過去生徒合格実績:東京大・京都大・東工大・東北大・筑波大・千葉大・早稲田大・慶應義塾大・東京理科大・上智大・明治大など)
2014年よりwebメディア『化学のグルメ』を運営
公式オンラインストアで販売中の理論化学ドリルシリーズ・有機化学ドリル等を執筆

著者紹介詳細