【鉄メッキ】ブリキとトタンの違い・イオン化傾向に基づく錆びやすさの理由などについて完全解説!

はじめに

鉄の単体・化合物の性質や特徴・製法・イオンの色など完全まとめ!!で紹介したように、鉄を日常使いする場合、防御力を高めるために”メッキ”と呼ばれる加工を施すことがある。このページではそのメッキについて仕組みや種類を紹介していく。入試でも度々問われる部分なので必ず理解しておこう。


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鉄の腐食

鉄板に水が付着しているとする。空気中から水に溶けた酸素が鉄から電子を奪い、鉄はイオンとなる。(鉄が溶けていく)
この酸化還元反応が電池のように、鉄板上の異なった位置で起こり、鉄の腐食は進んでいく。

鉄メッキの分類

トタン

鉄の表面に亜鉛メッキを施したもの
(例:屋根など)

ブリキ

鉄の表面にスズメッキを施したもの
(例:おもちゃ・缶詰など)
Point!

ここからは、鉄の防御力を高め、腐食を防ぐために施すメッキに関する説明に入っていく。

高校生が鉄のメッキで知っておかなければいけないのはブリキとトタンの2種類。ブリキは鉄の表面をスズで覆ったもので、鉄で作られたおもちゃや缶詰などの加工に用いられる。また、トタンは鉄の表面を亜鉛で覆ったもので、鉄の板で作られた屋根の加工などに用いられる。

トタンめっきの仕組み

繰り返すが、トタンは鉄Feの表面を亜鉛Znで覆ったものである。

これからなぜZnによるメッキに効果があるのかというのを説明していこう。

トタンは主に屋根に「トタン屋根」として用いられているので、(外の雨風に晒され)傷がつくことが多い。

傷ついた部分に雨水などの水滴が付くと…

FeとZnのイオン化傾向を比較すると、Znの方が大きい。したがって、Znが優先的に溶け出して亜鉛イオンZn2+となる。その結果、鉄がイオンになって溶ける(=腐食する)ことを防ぐことができる。(Znが溶けることによって生じた電子eは水に溶けたO2が受け取る)

ブリキめっきの仕組み

ブリキは、鉄Feの表面をスズSnで覆ったものである。

ブリキに傷がついたとする。

ここに水滴が付くと…

SnとFeのイオン化傾向を比較すると、Feの方が大きい。したがって、Feが優先的に溶け出して鉄イオンFe2+となる。

Feの方が先に溶けてしまうんじゃ意味がないじゃないか!と思った人、そんなことはない。Snはトタンで使われていたZnよりもイオン化傾向が小さいため、傷が付いていない状態では水がついても溶けにくい(=腐食しにくい)。したがって(屋根などの)傷が付く危険性が高い場所でないところ:おもちゃや缶詰などにおいては亜鉛メッキ(トタン)よりもスズメッキ(ブリキ)が用いられる。

まとめ

トタン ブリキ
メッキ 亜鉛 スズ
通常時の強度 弱い 強い
傷がつき水が付着したとき Znが溶ける
(=鉄が錆びにくい)
Feが溶ける
(=鉄が錆びやすい)
用途 屋根 おもちゃ・缶詰

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