気体の拡散と混合

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はじめに

【プロ講師解説】このページでは『気体の拡散と混合』について解説しています。


熱とは

  • どんな粒子も温度に応じた運動をしていて、これを熱運動という。温度が高くなると熱運動のエネルギーが大きくなり、熱運動が激しくなる。
  • 粒子の熱運動は、煙の広がりを考えると理解しやすい。煙が部屋のある一箇所で発生すると、時間とともに部屋中に広がっていく。これは、粒子が熱運動で広がっていくためであり、この現象を拡散という。
  • 水素H2と二酸化炭素CO2を別々の集気ビンに入れ、ガラス板を挟んで口を重ねた結果、ガラス板を取り除くと次のようになる。
  • 混合時に反応しないとすれば、両者の物質量n1、n2を足し合わせて、混合気体の物質量nとすることができる。

\[ \mathrm{n_{1}+n_{2}=n・・・①} \]

\[ \begin{align}&n_{1}+n_{2}=n\\
&\Leftrightarrow\frac{ P_{1}V_{1} }{ RT_{1} }+\frac{ P_{2}V_{2} }{ RT_{2} }=\frac{ PV }{ RT }\\
&\Leftrightarrow \frac{ P_{1}V_{1} }{ T_{1} }+\frac{ P_{2}V_{2} }{ T_{2} }=\frac{ PV }{ T }・・・② \end{align}\]

  • nのように、PV/Tの和を取ることもできる。さらに一定の量があると、②式は次のように変形できる。
  • コックでつないだ次の容器の場合は、気体の拡散によって最終的に左右の圧力が等しくなる。また、気体の体積は容積に一致する。

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著者情報

元講師、薬剤師、イラストレーター
数百名の中高生向け指導経験あり(過去生徒合格実績:東工大・東北大・筑波大・千葉大・岡山大・早稲田大・慶應義塾大・東京理科大・上智大・明治大など)。
2014年よりwebメディア『化学のグルメ』を運営
公式オンラインストアで販売中の理論化学ドリルシリーズ・有機化学ドリル等を執筆
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