はじめに

今回は、化合物に含まれる同位体の物質量比を求める問題に取り組んでいく。
比較的良く見るタイプの問題なので、きちんと理解しておこう。


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問題演習

問題

銅粉15.9gを加熱し完全に酸化したところ、黒色の酸化銅(Ⅱ)19.9gが生成した。この酸化銅(Ⅱ)に含まれる63Cuと65Cuの物質量の比を求めなさい。ただし、63Cuの相対質量は63.0、65Cuの相対質量は65.0とする。

『慶応大学 2008年 参考』

この問題は、次の3STEPで解いていく。

STEP1

反応したO2のmolを求める

まずは、反応したO2のmolを求めていく。この反応の反応式は以下の通りである。

\[
\mathtt{ 2Cu + O_2 → 2CuO }
\]

銅に酸素がくっついて酸化銅(Ⅱ)が生成しているので、生成した酸化銅(Ⅱ)の質量から銅の質量を引けば、銅にくっついた酸素の質量が求められるはずである。

\[
\mathtt{ 19.9(g) – 15.9(g) = 4.0(g) }
\]

酸素のモル質量(分子量)は32(g/mol)なので、酸素のmolは次のように求めることができる。

\[
\mathtt{ 4.0(g) ÷ 32(g/mol) = 0.125(mol) }
\]

STEP2

STEP1で求めた値からCuのmolを求め、それを使ってCuの見かけ上のモル質量(原子量)を求める

次に、STEP1で求めた酸素のmolからCuのmolを求め、それを使ってCuの見かけ上のモル質量(原子量)を求めていく。

もう一度反応式を確認する。

\[
\mathtt{ 2Cu + O_2 → 2CuO }
\]

CuとO2の係数比は2:1である。従って、この反応に必要なCuのmolは酸素の2倍のはずなので…

\[
\mathtt{ 0.125(mol) × 2 = 0.25(mol) }
\]

この値を使って、銅の見かけ上のモル質量(原子量)を求めていく。

反応で使われた銅は問題文に書いてある通り15.9gなので…

\[
\mathtt{ 15.9(g) ÷ 0.25(mol) = 63.6(g/mol) }
\]

STEP3

同位体の片方の存在比をxとおき、式を立ててxを求める

最後に、同位体の片方の存在比をxとおき、式を立ててxを求めていく。

\[
\mathtt{ 63.0 × x + 65.0 × (1-x) = 63.6 }
\]

63Cuの存在比(物質量比)を「x」とすると、65Cuの存在比は「1-x」と表すことができるね。同位体それぞれの相対質量に存在比をかけたものを足すと、見かけ上の原子量になる。

この式を解いて…

x = 0.7(70%)となる。


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