第一イオン化エネルギーとは

第一イオン化エネルギーとは、原子の最外殻から電子を1個奪うときに必要な最低限のエネルギーである。

図で表してみよう。

第一イオン化エネルギーは、原子から電子を「奪うときに必要」なエネルギーなので、小さい方がより原子から電子を奪いやすい(=原子は電子を出しやすい)ということになる。以下のように、イオン化エネルギーを具体的な数字で表すと分かり易いね。

また、以上のことを踏まえると第一イオン化エネルギーはその原子の防御力の指標として考えることができる。


スポンサーリンク

第一イオン化エネルギーと熱

「原子が第1イオン化エネルギーを受けて電子を放出する」という反応が「発熱(=熱を発する)反応」なのか、それとも「吸熱(=熱を吸収する)反応」なのか。これは、「電子親和力」と対比されてよく聞かれる。

結論から言うと、「吸熱反応」である。

第1イオン化エネルギーは「エネルギー」なので「熱の一種」として考えることができる。先ほどから説明しているように、原子は第1イオン化エネルギーを「周りから受けて」電子を出すので、熱を受け取る反応、つまり吸熱反応となる。

第一イオン化エネルギーの周期表中での傾向

周期表上で、第1イオン化エネルギーは規則的な変化をしている。

第1イオン化エネルギーは、右上に行くにしたがって大きくなり、左下に行くにしたがって小さくなっている。これはつまり、(第1イオン化エネルギーが小さい方が電子を出しやすいわけだから、)左下は電子を出しやすくて、右上は電子を出しづらいということだね。


スポンサーリンク

第一イオン化エネルギーの折れ線グラフ

第一イオン化エネルギーに関するグラフとして、次のようなものが出題されることが多い。

これは上で示した周期表上の傾向を理解していれば「ああ、確かにそうなるよね」と理解できるはず!入試で「第一イオン化エネルギーの傾向を表すグラフとして適切なのはどれか」といった形でよく出題されるのでしっかり覚えておこう。

第二イオン化エネルギー・第三イオン化エネルギーについて

上で説明してきたように、第一イオン化エネルギーは原子から1コの電子を奪うために必要なエネルギーである。イオン化エネルギーには、第一イオン化エネルギーの他に第二イオン化エネルギー第三イオン化エネルギーも存在しており、第二イオン化エネルギーは一価の陽イオンからさらに電子を1コ奪うために必要なエネルギー、第三イオン化エネルギーは2価の陽イオンからさらに1コ電子を奪うために必要なエネルギーである。

通常、同じ原子では第一イオン化エネルギー、第二イオン化エネルギー、第三イオン化エネルギーの順に大きくなる。従って、ナトリウムNaなど第一イオン化エネルギーが比較的小さく陽イオンになりやすい原子でも、第二イオン化エネルギー以降は非常に大きいため2つ以上の電子を失ってNa2+やNa3+といった形になることはまずない。

第一イオン化エネルギーと電子親和力・電気陰性度の違い

第一イオン化エネルギーと電子親和力・電気陰性度の違いについては以下のコンテンツを参照してほしい。


スポンサーリンク

演習問題

問1

第一イオン化エネルギーの定義を述べよ。

【問1】解答/解説:タップで表示
解答:下記参照

第一イオン化エネルギーとは「原子の最外殻から電子を1個奪うときに必要な最低限のエネルギー」のことである。

問2

第一イオン化エネルギーが大きい原子と小さい原子では、どちらが陽性が強いと言えるか。

【問2】解答/解説:タップで表示
解答:第一イオン化エネルギーが小さい原子

問1でやったように第一イオン化エネルギーは原子の最外殻から電子を1個奪うときに必要な最低限のエネルギーなので、これが小さい程その原子から電子を奪いやすいということになる。従って、第一イオン化エネルギーが小さい方が簡単に電子を奪われ陽イオンになりやすい(=陽性が強い)と言える。

問3

「原子が第1イオン化エネルギーを受けて電子を放出する」という反応は発熱反応か、それとも吸熱反応か。

【問3】解答/解説:タップで表示
解答:吸熱反応

「原子が第1イオン化エネルギーを“受けて”電子を放出する」とあるように、エネルギー(熱)を外部から受けているのでこの反応は吸熱反応である。

問4

周期表上で第一イオン化エネルギーが最も高いグループをなんというか。

【問4】解答/解説:タップで表示
解答:希ガス

希ガスは最外殻が満たされており、非常に安定している。従って、なかなか電子を出そうとしないので第一イオン化エネルギーは高いと言える。


スポンサーリンク

Youtube講義

 

MAIN


SNS


OTHER