凝固点降下【高校化学・化学基礎一問一答】

目次

はじめに

【プロ講師解説】化学のグルメでは、高校化学・化学基礎の一問一答問題を公開しています。問題一覧は【スマホで出来る】一問一答(高校化学・化学基礎)でご覧下さい。


問1

溶媒に不揮発性物質(=溶質)を溶かして溶液にすると、溶媒だけのときよりも凝固点が低下する。これを【1】という。

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解答:【1】凝固点降下

溶媒に溶質が加わると、凝固点が下がる。この現象を凝固点降下という。

参考:凝固点降下(定義・公式・計算問題の解き方など)

問2

モル凝固点降下は【1(溶質 or 溶媒)】の種類によって決まる。

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解答:【1】溶媒

●凝固点降下の公式
ΔTf = Kf・m

ΔTf:凝固点降下度
Kf:モル凝固点降下(K・kg/mol)(定数:溶媒に固有)
m:質量モル濃度(mol/kg)

参考:凝固点降下(定義・公式・計算問題の解き方など)

問3

1.11gの塩化カルシウムCaCl2を600gの水に溶かして塩化カルシウム水溶液を調製した。この溶液の凝固点は何℃か。ただし、水のモル凝固点降下は1.85(K・kg/mol)、各原子の原子量はCa=40、Cl=35.5とする。

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解答:ー0.0925(℃)

凝固点降下の公式を用いて式をたてる。

\[ \begin{align} ΔT_{f} &= K_{f}・m \\
&= 1.85×\frac{ \frac{ 1.11\cancel{(\mathrm{g})} }{ 111(\cancel{\mathrm{g}}/\mathrm{mol}) }×3 }{ \frac{ 600 }{ 1000 }(\mathrm{kg}) } \\
&= 0.0925 \end{align} \]

よって、凝固点はー0.0925(℃)となる。

分子に3をかけているのは、CaCl2が電離した結果、CaCl21molがイオン3mol分(Ca2+が1mol、Clが2mol)になるからである。

\[ \mathrm{CaCl_{2}→Ca^{2+}+2Cl^{-}} \]

参考:凝固点降下(定義・公式・計算問題の解き方など)

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著者情報

元講師、薬剤師、イラストレーター
数百名の中高生向け指導経験あり(過去生徒合格実績:東工大・東北大・筑波大・千葉大・岡山大・早稲田大・慶應義塾大・東京理科大・上智大・明治大など)。
2014年よりwebメディア『化学のグルメ』を運営
公式オンラインストアで販売中の理論化学ドリルシリーズ・有機化学ドリル等を執筆
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