【プロ講師解説】化学のグルメでは、高校化学・化学基礎の一問一答を掲載しています。解説は高校化学・化学基礎を扱うウェブメディア『化学のグルメ』を通じて6年間大学受験に携わるプロの化学講師が執筆します。一問一答コンテンツ一覧は化学のグルメ『高校化学・化学基礎一問一答コンテンツ一覧』をご覧下さい。

一問一答

問1

【】に当てはまる用語を答えよ。

溶媒に不揮発性物質(=溶質)を溶かして溶液にすると、溶媒だけのときよりも凝固点が低下する。これを【1】という。
【問1】解答/解説:タップで表示
解答:【1】凝固点降下

※凝固点降下について詳しくは凝固点降下(定義・公式・計算問題の解き方など)を参照

問2

【】に当てはまる用語を答えよ。

モル凝固点降下は【1(溶質or溶媒)】の種類に関係なく、【2(溶質or溶媒)】の種類によって決まる。
【問2】解答/解説:タップで表示
解答:【1】溶質【2】溶媒
凝固点降下の公式

ΔTf = Kf・m

ΔTf:凝固点降下度
Kf:モル凝固点降下(定数:溶媒に固有)(K・kg/mol)
m:質量モル濃度(mol/kg)
Point!

※凝固点降下について詳しくは凝固点降下(定義・公式・計算問題の解き方など)を参照

問3

1.11gの塩化カルシウムCaCl2を600gの水に溶かして塩化カルシウム水溶液を調製した。この溶液の凝固点は何℃か。ただし、水のモル凝固点降下は1.85(K・kg/mol)、各原子の原子量はCa=40、Cl=35.5とする。
【問3】解答/解説:タップで表示
解答:-0.0925(℃)

凝固点降下の公式を用いて式をたてる。

\[
\begin{align} ΔT_{f} &= K_{f}・m \\
&= 1.85×\frac{ \frac{ 1.11\cancel{(g)} }{ 111(\cancel{g}/mol) }×3 }{ \frac{ 600 }{ 1000 }(kg) } \\
&= 0.0925 \end{align}
\]

よって凝固点は-0.0925(℃)となる。

分子に3をかけているのは、CaCl2が電離した結果、CaCl21molがイオン3mol分(Ca2+が1mol、Clが2mol)になるからである。

\[
CaCl_{2}→Ca^{2+}+2Cl^{-}
\]

※凝固点降下について詳しくは凝固点降下(定義・公式・計算問題の解き方など)を参照

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著者プロフィール

・化学のグルメ運営代表
・高校化学講師
・薬剤師
・デザイナー/イラストレーター

数百名の個別指導経験あり(過去生徒合格実績:東京大・京都大・東工大・東北大・筑波大・千葉大・早稲田大・慶應義塾大・東京理科大・上智大・明治大など)
2014年よりwebメディア『化学のグルメ』を運営
公式オンラインストアで販売中の理論化学ドリルシリーズ・有機化学ドリル等を執筆

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