はじめに

凝固点降下の計算問題は定期テストや入試で頻出。沸点上昇や蒸気圧降下と合わせてしっかり押さえておこう!


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凝固点降下とは

まずは凝固点降下の仕組みについて図を使って解説していこう。

水(溶媒)のみの場合

溶質がないときは融解速度=凝固速度であり、いわゆる固液平衡(融解平衡)の状態である。

水(溶媒)+溶質の場合

溶質があるときは(溶質がジャマで凝固しにくいため)融解速度≧凝固速度であり、ひたすら水が融解していく。

従って、非常に温度を低くしないと凝固しないため凝固点が下がる。(凝固点降下

凝固点降下のグラフ

水の状態図は次の通り。

水にブドウ糖などの溶質を溶解させると次のようになる。

グラフを見ると、凝固点は水よりもブドウ糖水溶液の方が低くなっていることがわかるね。

凝固点降下の公式

凝固点降下の公式

ΔTf = Kf・m

※ΔTf:凝固点降下度
Kf:モル凝固点降下(定数:溶媒に固有)(K・kg/mol)
m:質量モル濃度(mol/kg)
Point!

上の公式は凝固点降下の計算問題を解く上で必要なので覚えよう。

ΔTfは凝固点降下度といい、モル凝固点降下Kf(溶媒によって決まる値)と質量モル濃度をかけたものである。

それではこの公式を使って凝固点降下の計算問題を解いていこう。

凝固点降下の計算問題

入試で頻出の凝固点降下の計算問題の解き方を1つずつ確認していこう。

塩化ナトリウムの凝固点降下度を求める問題

問題

質量モル濃度が0.100(mol/kg)である塩化ナトリウム水溶液の凝固点降下度はいくつか。ただし、水のモル凝固点降下は1.85(K・kg/mol)とする。

先ほど紹介した凝固点降下の公式を用いると…

\[
\begin{align} ΔT_{f} &= K_{f}・m \\
&= 1.85×0.100 \\
&= 0.185 \end{align}
\]

塩化カルシウムの凝固点を求める問題

問題

1.11gの塩化カルシウムCaCl2を300gの水に溶かして塩化カルシウム水溶液を調製した。この溶液の凝固点は何℃か。ただし、水のモル凝固点降下は1.85(K・kg/mol)、各原子の原子量はCa=40、Cl=35.5とする。

これも、上で示した凝固点降下の公式を用いて式をたてる。

\[
\begin{align} ΔT_{f} &= K_{f}・m \\
&= 1.85×\frac{ \frac{ 1.11\cancel{(g)} }{ 111(\cancel{g}/mol) }×3 }{ \frac{ 300 }{ 1000 }(kg) } \\
&= 0.185 \end{align}
\]

よって凝固点は-0.185(℃)となる。

分子に3をかけているのは、CaCl2が電離した結果、CaCl21molがイオン3mol分(Ca2+が1mol、Clが2mol)になるからである。

\[
CaCl_{2}→Ca^{2+}+2Cl^{-}
\]

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