pHが負になるとき

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pHが負になるとき

pHが負の値をとることはあるのだろうか。今回はそれを調べていこうと思う。

2[mol/L]のHClを例に考えてみよう。

HClは強酸なので完全に電離する。

\[
HCl → H^{+} + Cl^{-}
\]

反応式の係数より、1molのHClから1molのH+が生成するから、元のHClの濃度はH+の濃度と等しくなるね。
(化学反応式と係数の関係については化学反応式(係数・作り方・書き方・計算問題の解き方など)を参照!)

つまり、H+の濃度は「2mol/L」なわけだ。

これを、pHの公式に当てはめると…

\[
\begin{align} pH=&-log_{10}[H^{+}] \\
&=-log_{10}2 \\
&= -0.3 \end{align}
\]

「pHがマイナス」になるね。以上より、pHがマイナスになるときというのは計算上「存在する」ということがわかった。いざテストで出てきても、落ち着いて対処できるようにしておこう。

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著者情報

元講師、薬剤師、イラストレーター
数百名の中高生向け指導経験あり(過去生徒合格実績:東工大・東北大・筑波大・千葉大・岡山大・早稲田大・慶應義塾大・東京理科大・上智大・明治大など)。
2014年よりwebメディア『化学のグルメ』を運営
公式オンラインストアで販売中の理論化学ドリルシリーズ・有機化学ドリル等を執筆
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