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リン脂質(構造・種類・親水基/疎水基の向き・役割など)
目次
はじめに
【プロ講師解説】このページでは『リン脂質(構造・種類・親水基/疎水基の向き・役割など)』について解説しています。
リン脂質
- グリセリン1分子に高級脂肪酸2分子とリン酸1分子がエステル結合し、さらにリン酸にアルコールがエステル結合したものをリン脂質という。
リン脂質の構造
- 代表的なリン脂質の構造を次に示す。
ホスファチジルコリン(レシチン)
ホスファチジル エタノールアミン
ホスファチジル セリン
ホスファチジル イノシトール
リン脂質の性質
- 代表的なリン脂質の性質は次の通りである。
●リン脂質の性質
- 界面活性剤としてはたらく
- 脂質二重層/生体膜を形成する
❶ 界面活性剤としてはたらく
- リン脂質は、親水基であるリン酸基、親油基(疎水基)である炭化水素基(脂肪酸部分)をもつため、セッケンのように界面活性剤としてはたらく。
❷ 脂質二重層/生体膜を形成する
- 水溶液中で、隙間なく並んだリン脂質が疎水性部分を内側に、親水性部分を外側に向けて二重の層となる。この層を脂質二重層という。
- また、リン脂質でできた脂質二重層にあらゆる機能をもったタンパク質を加えることで生体膜が形成される。
- 生体膜は外界との境界として内部物質の流出を防いだり、輸送体による能動輸送および促進拡散などを行う役割を果たす。