はじめに

【多糖類】デンプン(アミロース・アミロペクチン)/セルロースの構造・還元性・加水分解など!のところでやったように、セルロースはほとんどの溶媒に溶けない。しかし、全く溶かす方法がないというわけではなく、特殊な方法を用いて溶かすことは可能である。このページでは、セルロースを溶かす方法として「シュバイツァー試薬を用いる方法」と「水酸化ナトリウムと二硫化炭素(CS2)を用いる方法」の2つを説明していこうと思う。


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セルロースを溶かす方法

セルロースを溶かしたいときには、(デンプンのように熱を加えて分子間水素結合を切るのではなく、)セルロースのもつヒドロキシ基(-OH)を反応させて別の状態(別の官能基など)にして水素結合を形成できないようにする。こうすることで、セルロースはコロイド状になり、溶解する。

シュバイツァー試薬を用いる方法

シュバイツァー試薬とはアンモニア性水酸化銅(Ⅱ)溶液である。

セルロースの-OHは僅かに電離してH+を出し、酸の役割をしている。

\[
R-O-H⇆R-O^{-}+H^{+}
\]

シュバイツァー試薬に含まれる遷移金属イオンであるCu2+は、錯イオンを作りやすい。したがって、セルロースの-Oと配位結合して錯イオンを形成し、セルロースが溶解する。


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水酸化ナトリウムと二硫化炭素を用いる方法

セルロースを濃NaOH水溶液水溶液に入れると、半透明のアルカリセルロースとなる。これに適切な処理を施したのち、ニ硫化炭素(CS2)を加えると、黄〜黄赤色のゼリー状物質(セルロースキサントゲン酸ナトリウム)が得られる。これを希水酸化ナトリウム水溶液に溶かすと、透明感のある赤褐色で粘性をもつコロイド溶液(ビスコース)となる。(セルロースは溶けた!)

\[
R-O-H →^{OH} R-O^{-} →^{CS_{2}} R-OCS_{2}^{-} →^{NaOHaq} ビスコース
\]

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関連:セルロースを極める。

セルロースについて、構造や還元性、加水分解反応などを1つ1つ丁寧にまとめました。

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