はじめに
分子の数を求めるだけなら余裕でも「分子に含まれる特定の原子の数」を答えさせる問題になると何をしていいかわからなくなってしまうという人は非常に多い。今回はそんな人のために分子に含まれる原子の個数を求める問題の解き方を一から解説していこうと思う。
分子に含まれる原子の個数を求める問題の解き方
問題
水分子(H2O)2molに含まれる水素原子(H)・酸素原子(O)の数をそれぞれ求めよ。
今回の問題は次の3STEPを用いて解いていく。

STEP1
分子の個数を求める
まずは、分子(今回はH2O)の個数を求めていく。
\[
\mathtt{ 2(mol) × 6.0×10^{ 23 }(コ/mol) = 1.2×10^{ 24 }(コ) }
\]
\mathtt{ 2(mol) × 6.0×10^{ 23 }(コ/mol) = 1.2×10^{ 24 }(コ) }
\]
molにアボガドロ定数6.0×1023(コ/mol)をかければ個数が出てくるね!(この辺りがわからなかったら高校化学mol計算完全マスター講座!!を見てみてね)
STEP2
分子1つに各原子が何個含まれるかを考える
今回は、水分子(H2O)1つに含まれるH原子とO原子の数を考える。
\[
\mathtt{ 【H原子】 \\
H_{ 2 }O1分子に2つ \\
【O原子】 \\
H_{ 2 }O1分子に1つ }
\]
\mathtt{ 【H原子】 \\
H_{ 2 }O1分子に2つ \\
【O原子】 \\
H_{ 2 }O1分子に1つ }
\]
H2Oという分子式を見ればわかるように、H2O1つの中にはH原子が2つ、O原子が1つ存在しているね!
STEP3
STEP1で求めた分子の個数に、分子1つに含まれる各原子の数をかける
最後に、STEP1で求めた分子の個数に、分子1つに含まれる各原子の数をかけていく。
\[
\mathtt{ 【H原子】\\
1.2×10^{ 24 }(コ) × 2 = 2.4×10^{ 24 }(コ)\\
【O原子】\\
1.2×10^{ 24 }(コ) × 1 = 1.2×10^{ 24 }(コ) }
\]
\mathtt{ 【H原子】\\
1.2×10^{ 24 }(コ) × 2 = 2.4×10^{ 24 }(コ)\\
【O原子】\\
1.2×10^{ 24 }(コ) × 1 = 1.2×10^{ 24 }(コ) }
\]
演習問題
問1
CO20.3molに含まれるO原子の数を求めよ。
問2
CH41.0molに含まれるH原子の数を求めよ。
問3
CH3COOH0.5molに含まれるH原子の数を求めよ。
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