【プロ講師解説】このページでは『分子に含まれる原子の個数を求める問題の解き方』について解説しています。解説は高校化学・化学基礎を扱うウェブメディア『化学のグルメ』を通じて6年間大学受験に携わるプロの化学講師が執筆します。
分子に含まれる原子の個数を求める問題の解き方
問題
水分子(H2O)2.0molに含まれる水素原子(H)・酸素原子(O)の数をそれぞれ求めよ。
今回の問題は次の3STEPを用いて解いていく。
STEP1 | 分子の個数を求める |
STEP2 | 分子1コに各原子が何コ含まれるかを考える |
STEP3 | STEP1で求めた分子の個数に、分子1コに含まれる各原子の数を掛ける |
Point!
STEP1
分子の個数を求める
まずは、分子(今回はH2O)の個数を求めていく。
\[
2.0(mol) × 6.0×10^{ 23 }(コ/mol) = 1.2×10^{ 24 }(コ)
\]
2.0(mol) × 6.0×10^{ 23 }(コ/mol) = 1.2×10^{ 24 }(コ)
\]
molにアボガドロ定数6.0×1023(コ/mol)をかければ個数を求めることができる。(この辺りがわからなかったら【モル計算】単位を駆使!物質量molが絡む問題の解法(原子量・体積・アボガドロ数など)を参照)
STEP2
分子1つに各原子が何個含まれるかを考える
今回は、水分子(H2O)1つに含まれるH原子とO原子の数を考える。
\[
【H原子】 \\
H_{ 2 }O1分子に2つ \\
【O原子】 \\
H_{ 2 }O1分子に1つ
\]
【H原子】 \\
H_{ 2 }O1分子に2つ \\
【O原子】 \\
H_{ 2 }O1分子に1つ
\]
H2Oという分子式を見ればわかるように、H2O1つの中にはH原子が2つ、O原子が1つ存在しているね。
STEP3
STEP1で求めた分子の個数に、分子1つに含まれる各原子の数をかける
最後に、STEP1で求めた分子の個数に、分子1つに含まれる各原子の数をかけていく。
\[
【H原子】\\
1.2×10^{ 24 }(コ) × 2 = 2.4×10^{ 24 }(コ)\\
【O原子】\\
1.2×10^{ 24 }(コ) × 1 = 1.2×10^{ 24 }(コ)
\]
【H原子】\\
1.2×10^{ 24 }(コ) × 2 = 2.4×10^{ 24 }(コ)\\
【O原子】\\
1.2×10^{ 24 }(コ) × 1 = 1.2×10^{ 24 }(コ)
\]
演習問題
問1
CO20.30molに含まれるO原子の数を求めよ。
問2
CH41.0molに含まれるH原子の数を求めよ。
問3
CH3COOH0.50molに含まれるH原子の数を求めよ。
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著者プロフィール
・化学のグルメ運営代表
・高校化学講師
・薬剤師
・デザイナー/イラストレーター
数百名の個別指導経験あり(過去生徒合格実績:東京大・京都大・東工大・東北大・筑波大・千葉大・早稲田大・慶應義塾大・東京理科大・上智大・明治大など)
2014年よりwebメディア『化学のグルメ』を運営
公式オンラインストアで販売中の理論化学ドリルシリーズ・有機化学ドリル等を執筆
著者紹介詳細
・化学のグルメ運営代表
・高校化学講師
・薬剤師
・デザイナー/イラストレーター
数百名の個別指導経験あり(過去生徒合格実績:東京大・京都大・東工大・東北大・筑波大・千葉大・早稲田大・慶應義塾大・東京理科大・上智大・明治大など)
2014年よりwebメディア『化学のグルメ』を運営
公式オンラインストアで販売中の理論化学ドリルシリーズ・有機化学ドリル等を執筆
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