肥料の三要素(窒素・リン・カリウム)

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はじめに

【プロ講師解説】このページでは『肥料の三要素(窒素・リン・カリウム)』について解説しています。


窒素肥料

  • 窒素肥料としては、硝酸ナトリウムNaNO3などの硝酸塩や、硫安と呼ばれる硫酸アンモニウム(NH4)2SO4などのアンモニウム塩、尿素(NH2)2COなどが用いられる。
  • 尿素はNH3とCO2を使って次の反応でつくられる。

\[ \mathrm{2NH_{3}+CO_{2}→(NH_{2})_{2}CO+H_{2}O} \]

  • この反応は高温高圧下で行う。

リン肥料

  • リン肥料として有名なのは過リン酸石灰である。過リン酸石灰はリン酸二水素カルシウムCa(H2PO4)2と硫酸カルシウムCaSO4の混合物である。
  • 過リン酸石灰は、リン鉱石に含まれるリン酸カルシウムCa3(PO4)2を硫酸H2SO4で処理することで得られる。

\[ \mathrm{Ca_{3}(PO_{4})_{2}+2H_{2}SO_{4}→2CaSO_{4}+Ca(H_{2}PO_{4})_{2}} \]

  • この反応は弱酸を含む塩(Ca3(PO4)2)と強酸(H2SO4)の反応であり、弱酸遊離反応の一種である。

参考:【弱酸・弱塩基遊離反応】原理や公式、反応式の作り方など

  • また、硫酸の代わりにリン酸H3PO4で処理をしたものを重過リン酸石灰という。

\[ \mathrm{Ca_{3}(PO_{4})_{2}+4H_{3}PO_{4}→3Ca(H_{2}PO_{4})_{2}} \]

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著者情報

元講師、薬剤師、イラストレーター
数百名の中高生向け指導経験あり(過去生徒合格実績:東工大・東北大・筑波大・千葉大・岡山大・早稲田大・慶應義塾大・東京理科大・上智大・明治大など)。
2014年よりwebメディア『化学のグルメ』を運営
公式オンラインストアで販売中の理論化学ドリルシリーズ・有機化学ドリル等を執筆
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