【プロ講師解説】化学のグルメでは、高校化学・化学基礎の一問一答を掲載しています。解説は高校化学・化学基礎を扱うウェブメディア『化学のグルメ』を通じて6年間大学受験に携わるプロの化学講師が執筆します。一問一答コンテンツ一覧は化学のグルメ『高校化学・化学基礎一問一答コンテンツ一覧』をご覧下さい。

一問一答

問1

【】に当てはまる用語を答えよ。

ベンゼン環にカルボキシ基(-COOH)が置換した化合物を【1】という。

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解答:【1】芳香族カルボン酸

芳香族カルボン酸とはベンゼン環にカルボキシ基(-COOH)が置換した化合物である。

※芳香族カルボン酸について詳しくは芳香族カルボン酸(安息香酸・サリチル酸)の構造・製法・性質・反応を参照

問2

【】に当てはまる用語を答えよ。

ベンゼン環の1つの水素Hをカルボキシ基(-COOH)1つで置換した化合物を【1】という。

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解答:【1】安息香酸

安息香酸とはベンゼン環の1つの水素Hをカルボキシ基(-COOH)1つで置換した化合物である。

※安息香酸について詳しくは芳香族カルボン酸(安息香酸・サリチル酸)の構造・製法・性質・反応を参照

問3

【】に当てはまる用語を答えよ。

安息香酸は【1】の酸化によって生成される。

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解答:【1】トルエン

安息香酸は「トルエンの酸化」によって生成される。

※安息香酸について詳しくは芳香族カルボン酸(安息香酸・サリチル酸)の構造・製法・性質・反応を参照

問4

【】に当てはまる用語を答えよ。

安息香酸は【1】性であり、【2】性物質と中和反応を起こす。

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解答:【1】酸【2】塩基

安息香酸は酸性物質であり、それ故、中和反応や弱酸遊離反応を起こす。

※安息香酸について詳しくは芳香族カルボン酸(安息香酸・サリチル酸)の構造・製法・性質・反応を参照

問5

【】に当てはまる用語を答えよ。

安息香酸と水酸化ナトリウムNaOH水溶液を反応させると【1】が生成する。

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解答:【1】安息香酸ナトリウム

酸性物質である安息香酸と塩基性物質である水酸化ナトリウムNaOH水溶液を反応させると、塩である安息香酸ナトリウムが生成する。

※中和反応について詳しくは中和(定義・塩・中和反応式の作り方など)を参照
※安息香酸について詳しくは芳香族カルボン酸(安息香酸・サリチル酸)の構造・製法・性質・反応を参照

問6

【】に当てはまる用語を答えよ。

安息香酸と炭酸水素ナトリウムNaHCO3を反応させると【1】が生成する。

【問6】解答/解説:タップで表示
解答:【1】安息香酸ナトリウム

安息香酸と炭酸水素ナトリウムNaHCO3が反応すると弱酸遊離反応が起こる。

安息香酸は本来弱酸であるが、炭酸と比較すると相対的に強い酸であり、したがってこの反応においては強酸として働く。

また、この反応はカルボキシ基(-COOH)の検出反応として用いられている。

※弱酸遊離反応について詳しくは【弱酸・弱塩基遊離反応】原理や公式、反応式の作り方などを参照
※安息香酸について詳しくは芳香族カルボン酸(安息香酸・サリチル酸)の構造・製法・性質・反応を参照

問7

【】に当てはまる用語を答えよ。

ベンゼン環のオルト位に存在する水素H2つがヒドロキシ基(-OH)とカルボキシ基(-COOH)1つずつよって置換された化合物を【1】という。

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解答:【1】サリチル酸

サリチル酸とは、ベンゼン環のオルト位に存在する水素H2つがヒドロキシ基(-OH)とカルボキシ基(-COOH)1つずつよって置換された化合物である。

※サリチル酸について詳しくは芳香族カルボン酸(安息香酸・サリチル酸)の構造・製法・性質・反応を参照

問8

【】に当てはまる用語を答えよ。

サリチル酸は【1】を元に合成される。

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解答:【1】フェノール

サリチル酸はフェノールを元にして次のように生成される。

※サリチル酸について詳しくは芳香族カルボン酸(安息香酸・サリチル酸)の構造・製法・性質・反応を参照

問9

【】に当てはまる用語を答えよ。

サリチル酸のカルボキシ基(-COOH)がメタノールと反応することで【1】化が起こる。このとき生成する【2】は特異臭をもつ油状の液体で、【3】作用をもつので外用塗布薬などとして用いられる。

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解答:【1】エステル【2】サリチル酸メチル(=サロメチール)【3】消炎鎮痛

サリチル酸のカルボキシ基(-COOH)がメタノールと反応することで「エステル化」が起こる。

このとき生成されるサリチル酸メチル(=サロメチール)は特異臭をもつ油状の液体で、消炎鎮痛作用をもつので外用塗布薬などとして用いられる。

※カルボン酸の反応について詳しくはカルボン酸・エステル(一覧・構造・命名法・製法・反応・性質など)を参照
※サリチル酸について詳しくは芳香族カルボン酸(安息香酸・サリチル酸)の構造・製法・性質・反応を参照

問10

【】に当てはまる用語を答えよ。

サリチル酸のヒドロキシ基(-OH)が無水酢酸と反応することで【1】化が起こる。このとき生成する【2】は【3】作用をもつ。

【問10】解答/解説:タップで表示
解答:【1】アセチル【2】アセチルサリチル酸(=アスピリン)【3】解熱鎮痛

サリチル酸のヒドロキシ基(-OH)が無水酢酸と反応することで「アセチル化」が起こる。

このとき生成されるアセチルサリチル酸(=アスピリン)は解熱鎮痛作用をもつ。

※フェノールの反応について詳しくはフェノール類(名称・製法・性質・反応など)を参照
※サリチル酸について詳しくは芳香族カルボン酸(安息香酸・サリチル酸)の構造・製法・性質・反応を参照

問11

【】に当てはまる用語を答えよ。

サリチル酸と水酸化ナトリウムNaOH水溶液を反応させると【1】が生成する。

【問11】解答/解説:タップで表示
解答:【1】サリチル酸二ナトリウム

サリチル酸と水酸化ナトリウムNaOH水溶液を反応させるとサリチル酸二ナトリウムが生成する。

※サリチル酸について詳しくは芳香族カルボン酸(安息香酸・サリチル酸)の構造・製法・性質・反応を参照

問12

【】に当てはまる用語を答えよ。

サリチル酸と炭酸水素ナトリウムNaHCO3を反応させると【1】が生成する。

【問12】解答/解説:タップで表示
解答:【1】サリチル酸ナトリウム

この反応はカルボキシ基(-COOH)の検出反応として用いられている。

※サリチル酸について詳しくは芳香族カルボン酸(安息香酸・サリチル酸)の構造・製法・性質・反応を参照

問13

【】に当てはまる用語を答えよ。

サリチル酸を含むフェノール類は塩化鉄(Ⅲ)FeCl3水溶液を加えると【1】色を呈する。

【問13】解答/解説:タップで表示
解答:【1】紫

フェノール類(名称・製法・性質・反応など)にあるように、フェノール性ヒドロキシ基をもつ化合物は塩化鉄(Ⅲ)FeCl3水溶液を加えると紫色を呈し、この呈色反応はフェノール性ヒドロキシ基の検出反応として知られている。

サリチル酸もフェノール性ヒドロキシ基をもっており、この反応で検出される。

※サリチル酸について詳しくは芳香族カルボン酸(安息香酸・サリチル酸)の構造・製法・性質・反応を参照

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著者プロフィール

・化学のグルメ運営代表
・高校化学講師
・薬剤師
・デザイナー/イラストレーター

数百名の個別指導経験あり(過去生徒合格実績:東京大・京都大・東工大・東北大・筑波大・千葉大・早稲田大・慶應義塾大・東京理科大・上智大・明治大など)
2014年よりwebメディア『化学のグルメ』を運営
公式オンラインストアで販売中の理論化学ドリルシリーズ・有機化学ドリル等を執筆

著者紹介詳細