MENU
【有機】成分元素の確認方法まとめ(炭素/水素/窒素/塩素/硫黄)
目次
はじめに
【プロ講師解説】このページでは『【有機】成分元素の確認方法まとめ(炭素/水素/窒素/塩素/硫黄)』について解説しています。
炭素Cの確認
- 炭素Cの確認方法は次の通りである。
操作
- 有機化合物を完全燃焼させる。
生成物
- 二酸化炭素CO2
確認方法
- 発生したCO2を石灰水に通じると水に難溶の炭酸カルシウムCaCO3が生じ、溶液が白濁する。
\[ \mathrm{Ca(OH)_{2}+CO_{2}→CaCO_{3}↓ +H_{2}O} \]
水素Hの確認
- 水素Hの確認方法は次の通りである。
操作
- 有機化合物を完全燃焼させる。
生成物
- 水H2O
確認方法
- 生じたH2Oを硫酸銅(Ⅱ)無水物CuSO4(白)に接触させると硫酸銅(Ⅱ)五水物CuSO4・5H2O(青)が生成する。
窒素Nの確認
- 窒素Nの確認方法は次の通りである。
操作
- 有機化合物に水酸化ナトリウムNaOHなどの強塩基を加えて加熱する。
生成物
- アンモニアNH3
確認方法
- 発生したNH3を塩化水素HClと反応させると塩化アンモニウムNH4Clの白煙が生じる。
\[ \mathrm{NH_{3}+HCl→NH_{4}Cl} \]
硫黄Sの確認
- 硫黄Sの確認方法は次の通りである。
操作
- 有機化合物に金属ナトリウムNaや水酸化ナトリウムNaOHを加えて加熱する。
生成物
- 硫化物イオンS2ー
確認方法
- S2ーを含む生成物を水に溶かして酢酸鉛(Ⅱ)Pb(CH3COO)2水溶液を加えると硫化鉛PbSの黒色沈殿を生じる。
\[ \mathrm{S^{2-}+Pb^{2+}→PbS↓} \]
塩素Clの確認
- 塩素Clの確認方法は次の通りである。
操作
- 有機化合物を焼いた銅線につけて燃焼させる。
生成物
- 塩化銅(Ⅱ)CuCl2
確認方法
- CuCl2がバーナーの炎の中で容易に分解して、青緑色の発光原因となる原子団が生じ、銅の炎色反応が見られる。
- ちなみに、塩素Clだけではなく臭素Brやヨウ素Iでも同様の反応が起こる。