鉄の工業的製法(手順・反応式・銑鉄・スラグ・鋼など)

はじめに

多くの高校生・受験生が「暗記不十分」な状態で放置している無機化学。このページでは、鉄の工業的製法について、流れから銑鉄・スラグ・鋼などの説明まで1から丁寧に解説していく。ぜひこの機会に知識を定着させ、ライバルと差をつけよう!


スポンサーリンク

工業的製法の流れ・仕組み

STEP1 溶鉱炉内に鉄鉱石(Fe2O3)・コークス(C)・石灰石(CaCO3)を入れ、熱風を吹き込む
→ COが発生
→ COによりFe2O3が還元
→ 銑鉄が生成
STEP2 転炉で、融解した銑鉄にO2を吹き込む
→ 鋼が生成
Point!

鉄の工業的製法はこの2STEPで行われる。銅の製法アルミニウムの製法と比べると手順も少なくアッサリしているが、入試で頻出の大切なところなので油断しないで見ていこう。

STEP1

溶鉱炉に鉄鉱石(主成分:Fe2O3)・コークスC・石灰石CaCO3を入れ、熱風を吹き込む

まずは、溶鉱炉に鉄鉱石(主成分:Fe2O3)・コークスC・石灰石CaCO3を入れ、熱風を吹き込む。

\[
CaCO_{3}→CaO+CO_{2}\\
C+O_{2}→CO_{2}\\
C+CO_{2}→2CO
\]

熱風により石灰石CaCO3の熱分解及びコークスCの燃焼が起こり二酸化炭素CO2が生じる。このCO2をコークスの存在下で加熱すると一酸化炭素COになる。

\[
3Fe_{2}O_{3}+CO→2Fe_{3}O_{4}+CO_{2}\\
Fe_{3}O_{4}+CO→3FeO+CO_{2}\\
FeO+CO→Fe+CO_{2}
\]

Fe2O3が段階的に還元されて銑鉄(Fe)となる。(全体の反応式は次の通り)

\[
Fe_{2}O_{3}+3CO→2Fe+3CO_{2}
\]

銑鉄は炭素を多く含み(C>2%)、硬くてもろいという性質がある。

また、不純物として鉄鉱石に含まれていたSiO2やAl2O3が石灰石の熱分解で生じたCaOと反応して、CaSiO3やCa(AlO2)2に変化したものをスラグということも覚えておこう。

STEP2

転炉で、融解した銑鉄に酸素O2を吹き込み、鋼を得る

最後に、転炉で、融解した銑鉄に酸素O2を吹き込むことでを得る。

鋼は(銑鉄と異なり)炭素をほとんど含んでおらず(0.02%<C<2%)、粘り気があってかたいという性質をもつ。

関連:無機化学の勉強法と参考書。

無機化学はきちんとした勉強法と参考書で勉強していけば、誰しも成果を出すことができる分野。化学のグルメでは、無機化学を学ぶ上でオススメの勉強法や参考書、問題集を多く紹介している。是非自分の勉強の方針を決める参考にしてほしい。

  • 【大学受験】無機化学のオススメ勉強法・参考書・問題集を一挙紹介!
  • 『福間の無機化学の講義』暗記から解放!日本最高レベルの無機参考書の使い方をレビュー。
  • 『橋爪のゼロから劇的!にわかる 無機・有機化学の授業』初学者にオススメの参考書の使い方をレビュー。
  • 『岡野の化学が初歩からしっかり身につく』超絶人気参考書の使い方をレビュー。
  • 『宇宙一わかりやすい高校化学(無機化学)』イラスト豊富な無機参考書の使い方をレビュー。
  • 化学のグルメ「【Youtube】ショートアニメーション講義」
  • 関連:参考書、作りました。

    化学のグルメではオリジナル参考書・問題集を作成しています。現在販売しているのは「理論化学ドリルシリーズ」「無機化学攻略セット」「CHEM ZINE(化学基礎)」の三種類。詳細は以下のページにてご覧ください。


    理論化学ドリル

    無機化学セット

    化学基礎参考書

    理論化学ドリル

    無機化学セット

    化学基礎参考書


    スポンサーリンク