【プロ講師解説】化学のグルメでは、高校化学・化学基礎の一問一答を掲載しています。解説は高校化学・化学基礎を扱うウェブメディア『化学のグルメ』を通じて6年間大学受験に携わるプロの化学講師が執筆します。一問一答コンテンツ一覧は化学のグルメ『高校化学・化学基礎一問一答コンテンツ一覧』をご覧下さい。

一問一答

問1

【】に当てはまる用語を答えよ。

炭素C原子を含む化合物の総称を【1】という。

【問1】解答/解説:タップで表示
解答:【1】有機物(有機化合物)

炭素C原子を含む化合物を有機化合物という。
ただし、以下の化合物は例外的に無機化合物である。

【炭酸塩・炭酸水素塩】

  • 一酸化炭素CO
  • 二酸化炭素CO2
  • 炭酸カルシウムCaCO3
  • 炭酸水素ナトリウムNaHCO3

【シアン化合物】

  • シアン化水素HCN
  • シアン化カリウムKCN

※有機化合物について詳しくは有機化合物とは(定義・特徴・性質など)を参照

問2

【】に当てはまる用語を答えよ。

有機物の構成元素は炭素の他、水素、酸素、窒素、ハロゲンなどで、無機物と比べると構成元素の数は【1(多or少な)】い。

【問2】解答/解説:タップで表示
解答:【1】少な

炭素C以外の有機化合物の構成元素は、水素H、酸素O、窒素N、硫黄S、ハロゲンなどに限られ、無機化合物と比較して構成元素の種類が少ない。
有機化合物の多くは、これら少数の非金属元素から構成された分子である。

※有機化合物について詳しくは有機化合物とは(定義・特徴・性質など)を参照

問3

【】に当てはまる用語を答えよ。

有機物は炭素原子同士が共有結合して鎖状や環状など様々な形になるため、化合物の種類は非常に【1(多or少な)】い。

【問3】解答/解説:タップで表示
解答:【1】多

現在知られている物質は約5000万種類だが、そのうちの9割以上は有機化合物で、無機化合物と比較して種類が非常に多い。
これは、炭素原子同士が数多くつながることや、炭素原子が多様な結合を作るためである。

※有機化合物について詳しくは有機化合物とは(定義・特徴・性質など)を参照

問4

【】に当てはまる用語を答えよ。

有機物は分子からなるものが多く、融点・沸点は【1(高or低)】い。

【問4】解答/解説:タップで表示
解答:【1】低

有機化合物はほとんどが分子である。
固体同士では、分子同士が弱い分子間力で繋がっているだけなので、温度を上げると容易に分子間力による結合が切れ、液体を経て、気体になる。
また、固体が液体を経ないで気体になる(昇華する)場合もある。

※物質の状態変化について詳しくは【物質の三態】状態変化とは?原理や用語(凝縮・昇華等)を図を使って解説!を参照
※有機化合物について詳しくは有機化合物とは(定義・特徴・性質など)を参照

問5

【】に当てはまる用語を答えよ。

有機物が完全燃焼すると、【1】と【2】が生成する。

【問5】解答/解説:タップで表示
解答:【1】二酸化炭素CO2【2】水H2O(順不同)

有機化合物が完全燃焼すると、構成元素のうち、炭素Cは二酸化炭素CO2に、水素Hは水H2Oになる。

※有機化合物について詳しくは有機化合物とは(定義・特徴・性質など)を参照

問6

【】に当てはまる用語を答えよ。

有機物は【1(水or有機溶媒)】に溶けにくく、【2(水or有機溶媒)】に溶けやすいものが多い。

【問6】解答/解説:タップで表示
解答:【1】水【2】有機溶媒

有機化合物の構造は、C原子の骨格にH原子が結合したものが大部分である。
C-C結合には極性がなく、C-H結合もCとHの電気陰性度の差が小さいので極性は小さい。
したがって、有機化合物の分子には極性がほとんどなく、水に溶けにくく、エーテルなどの有機溶媒に溶けやすい。
例外的に水に溶けても、電離してイオンになることは少なく、多くは分子のままで溶けている。
すなわち、水溶液が電気を通さない非電解質が多い。

※有機化合物について詳しくは有機化合物とは(定義・特徴・性質など)を参照

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著者プロフィール

・化学のグルメ運営代表
・高校化学講師
・薬剤師
・デザイナー/イラストレーター

数百名の個別指導経験あり(過去生徒合格実績:東京大・京都大・東工大・東北大・筑波大・千葉大・早稲田大・慶應義塾大・東京理科大・上智大・明治大など)
2014年よりwebメディア『化学のグルメ』を運営
公式オンラインストアで販売中の理論化学ドリルシリーズ・有機化学ドリル等を執筆

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