【プロ講師解説】化学のグルメでは、高校化学・化学基礎の一問一答を掲載しています。解説は高校化学・化学基礎を扱うウェブメディア『化学のグルメ』を通じて6年間大学受験に携わるプロの化学講師が執筆します。一問一答コンテンツ一覧は化学のグルメ『高校化学・化学基礎一問一答コンテンツ一覧』をご覧下さい。

一問一答

問1

【】に当てはまる用語を答えよ。

12Cの質量を12と定めて、これを基準に他の原子の質量を相対的に比べたものを【1】という。
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解答:【1】相対質量

相対質量とは、12Cの質量を12と定めて、これを基準に他の原子の質量を相対的に比べたものである。

※相対質量について詳しくは相対質量・原子量・分子量・式量の定義、求め方、計算問題を参照

問2

水素(1H)の質量は炭素の$\frac{ 1 }{ 12 }$である。
このとき、1Hの相対質量を求めよ。
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解答:【1】1

問題に「水素の質量は炭素の$\frac{ 1 }{ 12 }$」と書いてあるので、炭素の相対質量である12に$\frac{ 1 }{ 12 }$をかけてあげればよい。

\[
12 × \frac{ 1 }{ 12 } = 1
\]

よって、1Hの相対質量は1となる。

※相対質量について詳しくは相対質量・原子量・分子量・式量の定義、求め方、計算問題を参照

問3

【】に当てはまる用語を答えよ。

各同位体の相対質量にそれぞれの存在比をかけて足した値を【1】という。
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解答:【1】原子量

原子量とは、各同位体の相対質量にそれぞれの存在比をかけて足した値である。

※原子量について詳しくは相対質量・原子量・分子量・式量の定義、求め方、計算問題を参照

問4

【】に当てはまる用語を答えよ。

炭素原子の2つの同位体12C(相対質量=12.0),13C(相対質量=13.0)の存在比が、 それぞれ98.9%、1.1%であるとき、炭素の原子量は【1(有効数字3桁で解答)】である。
【問4】解答/解説:タップで表示
解答:【1】12.0

同位体の相対質量に、それぞれの存在比をかけて足す。

\[
\underbrace{12.0 × \frac{ 98.9 }{ 100 } }
_{ ^{ 12 }\text{ C }} +
\underbrace{13.0 × \frac{ 1.1 }{ 100 } }
_{ ^{ 13 }\text{ C }} = 12.011
\]

これが炭素の原子量である。
ちなみに、このような原子量計算をするときの有名な工夫がある。

\[
12.0 × \frac{ 98.9 }{ 100 } + 13.0 × \frac{ 1.1 }{ 100 } \\
= 12.0 × \frac{ 98.9 }{ 100 } + (12.0+1.00) × \frac{ 1.1 }{ 100 } \\
= 12.0 × \frac{ 98.9 }{ 100 } + 12.0 × \frac{ 1.1 }{ 100 } + 1.00 × \frac{ 1.1 }{ 100 }\\
= 12.0 × (\frac{ 98.9 }{ 100 } + \frac{ 1.1 }{ 100 }) + 1.00 × \frac{ 1.1 }{ 100 }\\
= 12.0 × 1 + 1.00 × \frac{ 1.1 }{ 100 }\\
= 12.0 + 0.011\\
= 12.011
\]

これは定期テストなどでよく出るパターンの問題なので、しっかり解けるようにしておこう。

※相対質量について詳しくは相対質量・原子量・分子量・式量の定義、求め方、計算問題を参照

問5

【】に当てはまる用語を答えよ。

塩素原子の原子量が35.5のとき、塩素原子の2つの同位体35Cl(相対質量=35.0),37Cl(相対質量=37.0)の存在比はそれぞれ【1】、【2】である。
【問5】解答/解説:タップで表示
解答:【1】75%【2】25%

こちらも同じように、「同位体の相対質量に、それぞれの存在比をかけて足すと原子量が出る」ということを利用して解く。

\[
\underbrace{35.0 × \frac{ x }{ 100 } }
_{ ^{ 35 }\text{ Cl }} +
\underbrace{37.0 × \frac{ 100-x }{ 100 } }
_{ ^{ 37 }\text{ Cl }} = 35.5
\]

片方の存在比(%)をxとおけば、全部で100(%)だからもう片方は100-x(%)と考えられる。
この式をxについて解くと、x=0.75となるので、

\[
^{35}Cl = 75(\%) \\
^{37}Cl = 25(\%)
\]

※相対質量について詳しくは相対質量・原子量・分子量・式量の定義、求め方、計算問題を参照

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著者プロフィール

・化学のグルメ運営代表
・高校化学講師
・薬剤師
・デザイナー/イラストレーター

数百名の個別指導経験あり(過去生徒合格実績:東京大・京都大・東工大・東北大・筑波大・千葉大・早稲田大・慶應義塾大・東京理科大・上智大・明治大など)
2014年よりwebメディア『化学のグルメ』を運営
公式オンラインストアで販売中の理論化学ドリルシリーズ・有機化学ドリル等を執筆

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