【プロ講師解説】化学のグルメでは、高校化学・化学基礎の一問一答を掲載しています。解説は高校化学・化学基礎を扱うウェブメディア『化学のグルメ』を通じて6年間大学受験に携わるプロの化学講師が執筆します。一問一答コンテンツ一覧は化学のグルメ『高校化学・化学基礎一問一答コンテンツ一覧』をご覧下さい。

一問一答

問1

【】に当てはまる用語を答えよ。

酸・塩基の両方と反応することができる元素を【1】という。

【問1】解答/解説:タップで表示
解答:【1】両性元素

(単体・酸化物・水酸化物が)酸・塩基の両方と反応することができる元素を両性元素という。

※両性元素について詳しくは両性元素とは(ゴロ・覚え方・反応式など)を参照

問2

【】に当てはまる用語を答えよ。

両性元素の単体は、酸や塩基と反応して【1】を発生する。

【問2】解答/解説:タップで表示
解答:【1】水素(H2

酸との反応
両性元素の単体は、酸と反応してH2を発生する。

\[
2Al + 6HCl → 2AlCl_{3} + 3H_{2}
\]

塩基との反応
両性元素の単体は、塩基と反応してH2を発生する。

\[
2Al + 2NaOH + 6H_{2}O → 2Na[Al(OH)_{4}] + 3H_{2}
\]

※両性元素について詳しくは両性元素とは(ゴロ・覚え方・反応式など)を参照

問3

【】に当てはまる用語を答えよ。

両性元素の酸化物・水酸化物は、酸と反応して【1】を発生する。

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解答:【1】水(H2O)

両性元素の酸化物と酸との反応
両性元素の酸化物は、酸と反応してH2Oを発生する。

\[
Al_{2}O_{3} + 6HCl → 2AlCl_{3} + 3H_{2}O
\]

両性元素の水酸化物と酸との反応
両性金属の水酸化物は、酸と反応してH2Oを発生する。

\[
Al(OH)_{3} + 3HCl → AlCl_{3} + 3H_{2}O
\]

※両性元素について詳しくは両性元素とは(ゴロ・覚え方・反応式など)を参照

問4

【】に当てはまる用語を答えよ。

硫酸カリウムアルミニウム十二水和物は【1】と呼ばれる。【1】は、【2】カリウムと【2】アルミニウムの2種類の塩が組み合わさってできたもので、このような2種類の塩からできている塩を【3】という。

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解答:【1】カリミョウバン(ミョウバンでも可)【2】硫酸【3】複塩

硫酸カリウムアルミニウム十二水和物はカリミョウバンと呼ばれ、単にミョウバンともいう。

また、カリミョウバン(ミョウバン)は、硫酸カリウムと硫酸アルミニウムの2種類の塩が組み合わさってできたもので、このような2種類の塩からできている塩を複塩という。

※ミョウバンについて詳しくは両性元素とは(ゴロ・覚え方・反応式など)を参照

問5

【】に当てはまる用語を答えよ。

【1】は、天然に閃亜鉛鉱やウルツ鉱として存在しており、蛍光塗料や白色顔料などに用いられる。

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解答:【1】硫化亜鉛

硫化亜鉛ZnSは天然に閃亜鉛鉱やウルツ鉱として存在しており、蛍光塗料や白色顔料(ec:ベビーパウダー)として用いられる。

※硫化亜鉛について詳しくは両性元素とは(ゴロ・覚え方・反応式など)を参照

問6

【】に当てはまる用語を答えよ。

工業製品などにアルミニウムを使う際、人工的に不動態を作り出すことでより安定な状態にし、さびを防止している。
このように、アルミニウムの単体の表面を人工的に酸化させた(不動態にした)ものを【1】という。

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解答:【1】アルマイト

不動態(覚え方・ゴロ・原理など)にあるように、不動態は金属が酸化物の膜で覆われて溶けることができなくなった状態である。

工業製品などにアルミニウムを使う際、人工的にこの不動態を作り出すことでより安定な状態にし、さびを防止している。
このように、アルミニウムの単体の表面を人工的に酸化させた(不動態にした)ものをアルマイトという。

※不動態について詳しくは不動態(覚え方・ゴロ・原理など)を参照
※アルマイトについて詳しくは両性元素とは(ゴロ・覚え方・反応式など)を参照

問7

【】に当てはまる用語を答えよ。

また、アルミニウムの単体は【1】(酸化鉄(Ⅲ)Fe2O3とアルミニウムAlを混合したもの)を加熱すると、激しい光と熱とともに以下の反応が引き起こされる。

2Al + Fe2O3 → 2Fe + Al2O3

この反応は【2】と呼ばれている。

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解答:【1】テルミット【2】テルミット反応

テルミット(酸化鉄(Ⅲ)Fe2O3とアルミニウムAlを混合したもの)を加熱すると、激しい光と熱を伴い次の反応が起こる。

\[
2Al + Fe_{2}O_{3} → 2Fe + Al_{2}O_{3}
\]

この反応は混合物の名前がテルミットであることからテルミット反応と呼ばれる。

※テルミット反応について詳しくは両性元素とは(ゴロ・覚え方・反応式など)を参照

問8

【】に当てはまる用語を答えよ。

アルミニウムは、【1】(酸化アルミニウムAl2O3が主成分)をもとに【2】という操作をして作ることができる。

【問8】解答/解説:タップで表示
解答:【1】ボーキサイト【2】融解塩電解(溶解塩電解)

アルミニウムは、ボーキサイトという酸化アルミニウムAl2O3を主成分とする原料をもとに融解塩電解(溶解塩電解)という操作をして作ることができる。

※融解塩電解(溶解塩電解)について詳しくはアルミニウムの工業的製法「ボーキサイトの精錬・融解塩電解」(仕組み・氷晶石を入れる理由など)を参照
※アルミニウムについて詳しくは両性元素とは(ゴロ・覚え方・反応式など)を参照

問9

【】に当てはまる用語を答えよ。

PbのイオンであるPb2+は、SO42-やCO32-と【1】色沈殿を作る。

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解答:【1】白

PbのイオンであるPb2+は、硫酸イオンSO42-や炭酸イオンCO32-と反応し白色沈殿を作る。

※沈殿生成反応について詳しくは沈殿生成反応の仕組みと沈殿生成反応式の作り方を参照
※鉛について詳しくは両性元素とは(ゴロ・覚え方・反応式など)を参照

問10

【】に当てはまる用語を答えよ。

Pbの単体は【1】を遮るという特徴をもつ。したがって、鉛をエプロンのような形で身に付けることによってレントゲンを撮る際の遮蔽材として用いられる。

【問10】解答/解説:タップで表示
解答:【1】放射線

鉛の単体は放射線を遮る。
したがって、鉛をエプロンのような形で身に付けることによってレントゲンを撮る際の遮蔽材として用いられる。

※鉛の特徴について詳しくは両性元素とは(ゴロ・覚え方・反応式など)を参照

問11

【】に当てはまる用語を答えよ。

鉛イオンには、【1】と【2】の2種類が存在し、2つのイオンの安定性を比べると【1】の方が高い。

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解答:【1】Pb2+【2】Pb4+

鉛イオンにはPb2+とPb4+の2種類が存在する。

【安定性】Pb2+>Pb4+
Point!

2つのイオンの安定性を比べると、Pb2+の方が高い。(鉛蓄電池で重要な知識)

※鉛蓄電池について詳しくは鉛蓄電池(仕組み・反応式・充電・計算問題の解き方など)を参照
※鉛イオンの安定性について詳しくは両性元素とは(ゴロ・覚え方・反応式など)を参照

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著者プロフィール

・化学のグルメ運営代表
・高校化学講師
・薬剤師
・デザイナー/イラストレーター

数百名の個別指導経験あり(過去生徒合格実績:東京大・京都大・東工大・東北大・筑波大・千葉大・早稲田大・慶應義塾大・東京理科大・上智大・明治大など)
2014年よりwebメディア『化学のグルメ』を運営
公式オンラインストアで販売中の理論化学ドリルシリーズ・有機化学ドリル等を執筆

著者紹介詳細