はじめに

定期テストや入試で原子の大きさに関して聞かれることは非常に多い。今回はその原子の大きさについて、大きさを考える上で必要な前知識であるクーロン力の説明から、実際に原子の大きさを比べる例題の解説までじっくり行っていこうと思う。是非この機会に「原子の大きさ」をマスターしよう!

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クーロン力とは

まずは、原子の大きさを考える上で重要となってくるクーロン力という力について話していこうと思う。

クーロン力とは、プラスとマイナスの間に生じる静電気的な引力(=静電引力)のことだ。

この力は、2つの重要な特徴をもっている。

NO.1「プラスとマイナスの距離が近いほど強い」は比較的分かりやすいね。異符号同士がより近くにいるほど強力な力で引きつけ合う。

NO.2「プラスの強さとマイナスの強さの差が大きいほど強い」は例を使って考えよう。例えば、プラスの強さが「+2」、マイナスの強さが「ー2」だとしよう。そしたらその差は「4」だ。もう1つ。プラスは変わらず「+2」で、マイナスを「−3」にする。するとその差は「5」だ。この場合、プラスの強さとマイナスの強さの差が大きい後者の方がよりクーロン力が強いと考えることができる。

それではいよいよ、原子の大きさについて説明していこう。


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原子の大きさとクーロン力

クーロン力が大きいと原子半径は小さい、クーロン力が小さいと原子半径は大きい

簡潔にまとめるとこれが原子の大きさとクーロン力の関係だ。

クーロン力が大きい、つまり陽子(+)と電子(ー)がよく引き合っていると、お互いの距離が縮まるので原子半径は、小さくなる。
反対に、クーロン力が小さいと陽子と電子の距離が離れているので、原子半径は大きくなる。


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原子半径と周期表

「原子半径が周期表上でどのような傾向を示すのか」ということについて考えていこう。

簡単に表すと上の図のようになる。つまり、次のような特徴があるわけだ。

①同じ周期(横の列)ならば、右に行くほど小さくなる
②同じ族(縦の列)ならば、下に行くほど大きくなる

①の理由は、「プラスの強さが増加する」ためだ。
これは単純に陽子の数が増えるからってことね。陽子の数が増えると、より電子を内側に引きつけるので、原子半径は小さくなる。(当然電子の数も増えてるけど陽子が増えることに比べるとその影響は低い)

②の理由は、「電子殻が増えるから」だね。使ってる電子核が増えれば当然原子の大きさはデカくなる。

注意1

ここでこういった疑問を感じる人がいると思う。
「確かに下に行くほど電子殻が増えて原子が大きくなっていってるんだけど、下に行くほど陽子の数も増えてくからより電子が内側に引きつけられて小さくもなるんじゃないの?」

これは原子の大きさを変える要因としての優先順位が「電子殻が増えること」の方が「陽子が増えること」よりも高いと考えてくれればいい。

つまり、陽子が増えるのは電子殻が増えるのに比べたらたいしたことじゃないってことだ。

 
注意2

希ガスの原子の大きさについては測定方法が異なるため別枠で考える。この法則に当てはまらないということを覚えておこう。

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関連:イオンの大きさは、ちょっと難しい。

原子の大きさに比べてイオンの大きさの考え方は少し複雑。入試頻出なので、原子の大きさと併せて必ず押さえておこう。

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