【プロ講師解説】化学のグルメでは、高校化学・化学基礎の一問一答を掲載しています。解説は高校化学・化学基礎を扱うウェブメディア『化学のグルメ』を通じて6年間大学受験に携わるプロの化学講師が執筆します。一問一答コンテンツ一覧は化学のグルメ『高校化学・化学基礎一問一答コンテンツ一覧』をご覧下さい。

一問一答

問1

【】に当てはまる用語を答えよ。

ゴムノキの樹液であるラテックスに酢酸などを加え、凝固・乾燥させて得られる化合物を【1】という。
【問1】解答/解説:タップで表示
解答:【1】天然ゴム

ゴムノキの樹液であるラテックスに酢酸などを加え、凝固・乾燥させて得られる化合物を天然ゴムという。

天然ゴムは、イソプレンが付加重合してできたポリイソプレンである。

※ゴムについて詳しくは付加重合・共重合(ビニル系・ビニリデン系・テフロン・天然ゴムなど)を参照

問2

【】に当てはまる用語を答えよ。

イソプレンが付加重合してできたポリイソプレンは【1(シスorトランス)】型なので、全体として丸まった形になっている。したがって、力を加えて引っ張るとのび、緩めると元に戻ろうとする性質、いわゆる【2】を示す。
【問2】解答/解説:タップで表示
解答:【1】シス【2】弾性

ポリイソプレンは”シス型”なので、曲りが何重にも起き、全体としては丸まったような形になっている。
したがって、力を加えて引っ張るとのび、緩めると元に戻ろうとする性質、いわゆる弾性を示す。

※ゴムについて詳しくは付加重合・共重合(ビニル系・ビニリデン系・テフロン・天然ゴムなど)を参照

問3

【】に当てはまる用語を答えよ。

天然ゴムに硫黄を少量(数%)加えて加熱すると分子間が硫黄による【1】結合で繋がる。分子鎖が不規則な形で固定されるため弾性が大きくなり、強度が向上する。この操作を【2】という。また、多量(30〜50%)の硫黄を加えて加熱すると、非常に硬い黒色物質が生成する。これを【3】という。
【問3】解答/解説:タップで表示
解答:【1】ジスルフィド【2】加硫【3】エボナイト

天然ゴムに硫黄を少量(数%)加えて加熱すると分子間が硫黄による共有結合(ジスルフィド結合)で繋がる。
分子鎖が不規則な形で固定されるため弾性が大きくなり、強度が向上する。この操作を加硫という。

また、多量(30〜50%)の硫黄を加えて加熱すると、非常に硬い黒色物質が生成する。これをエボナイトという。

※ゴムについて詳しくは付加重合・共重合(ビニル系・ビニリデン系・テフロン・天然ゴムなど)を参照

問4

【】に当てはまる用語を答えよ。

スチレンとブタジエンを共重合することによって作られる合成ゴムを【1】という。
【1】には【2】が含まれるため、強度が高く、自動車のタイヤなどに用いられる。
【問4】解答/解説:タップで表示
解答:【1】スチレン-ブタジエンゴム(SBR:Styrene Butadiene Rubber)【2】ベンゼン環

スチレンとブタジエンを共重合することによって作られる合成ゴムをスチレン-ブタジエンゴム(SBR:Styrene Butadiene Rubber)という。

SBRにはベンゼン環が含まれるため、強度が高く、自動車タイヤなどに用いられる。

※ゴムについて詳しくは付加重合・共重合(ビニル系・ビニリデン系・テフロン・天然ゴムなど)を参照

問5

【】に当てはまる用語を答えよ。

アクリロニトリルとブタジエンを共重合することによって作られる合成ゴムを【1】という。
【問5】解答/解説:タップで表示
解答:【1】アクリロニトリル-ブタジエンゴム(NBR:Nitrile Butadiene Rubber)

アクリロニトリルとブタジエンを共重合することによって作られる合成ゴムをアクリロニトリル-ブタジエンゴム(NBR:Nitrile Butadiene Rubber)という。

NBRには-C≡N基が含まれるため、通常共重合体は重合をするほど疎水性が上がっていくところ、極性を高く保つ(=疎水性を小さく保つ)ことができ、耐油性が増す。したがって、石油ホースなどに用いられる。

※ゴムについて詳しくは付加重合・共重合(ビニル系・ビニリデン系・テフロン・天然ゴムなど)を参照

関連:計算ドリル、作りました。

化学のグルメオリジナル計算問題集「理論化学ドリルシリーズ」を作成しました!

モル計算や濃度計算、反応速度計算など入試頻出の計算問題を一通りマスターできるシリーズとなっています。詳細は【公式】理論化学ドリルシリーズにて!


著者プロフィール

・化学のグルメ運営代表
・高校化学講師
・薬剤師
・デザイナー/イラストレーター

数百名の個別指導経験あり(過去生徒合格実績:東京大・京都大・東工大・東北大・筑波大・千葉大・早稲田大・慶應義塾大・東京理科大・上智大・明治大など)
2014年よりwebメディア『化学のグルメ』を運営
公式オンラインストアで販売中の理論化学ドリルシリーズ・有機化学ドリル等を執筆

著者紹介詳細