pHとは

pHとは「酸性・塩基性の強さを1〜14の数字で表したもの」である。

1に近づくほど酸性度が強くなり、14に近づくほど塩基性度が強くなる。


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pHに関連する公式

pHに関する重要な公式を順番に確認していこう。

【公式1】pH = -log10[H+]

この公式は、「pHと水素イオン濃度([H+])」の関係を表した式である。

これを使って、pHから[H+]を、また逆に[H+]からpHを求めることができる。幾つか例題を解いてみよう。

問題

(1)0.2(mol/L)の塩酸HClのpHを求めよ。
(2)pH=3の塩酸HClのモル濃度(mol/L)を求めよ。

(1)

pH = -log10[H+]

この公式の水素イオン濃度[H+]に0.2(mol/L)を代入しよう。

\[
\begin{align} pH&=-log_{10}[H^{+}]\\
&= -log_{10} 0.2\\
&= -log_{10} (2×10^{-1})\\
&= -log_{10} 2 + log_{10} 10\\
&= -0.3 + 1\\
&= 0.7 \end{align}
\]

(2)

pH = -log10[H+]

この公式のpHに3を代入しよう。

\[
\begin{align} pH&=-log_{10}[H^{+}]\\
3 &= -log_{10}[H^{+}]\\
-log_{10} 10^{3} &= -log_{10}[H^{+}]\\
1.0×10^{3} &= [H^{+}]\\
[H^{+}] &= 1.0×10^{3}\end{align}
\]

【公式2】pOH = -log10[OH]

この公式は、「pOHと水酸化物イオン濃度([OH])」の関係を表した式である。

pOHという言葉を初めて聞く人もいるかも知れないが、「pHの水酸化物イオンOHバージョン」だと考えよう。

この公式を使うと、pOHから[OH]を、また逆に[OH]からpOHを求めることができる。幾つか例題を解いてみよう。

問題

(1)0.2(mol/L)の水酸化ナトリウムNaOHのpOHを求めよ。
(2)pOH=2の水酸化ナトリウムNaOHのモル濃度(mol/L)を求めよ。

(1)

pOH = -log10[OH]

この公式の水酸化物イオン濃度[OH]に0.2(mol/L)を代入しよう。

\[
\begin{align} pOH&=-log_{10}[OH^{-}]\\
&= -log_{10} 0.2\\
&= -log_{10} (2×10^{-1})\\
&= -log_{10} 2 + log_{10} 10\\
&= -0.3 + 1\\
&= 0.7 \end{align}
\]

(2)

pOH = -log10[OH]

この公式のpOHに2を代入しよう。

\[
\begin{align} pOH&=-log_{10}[OH^{-}]\\
2 &= -log_{10}[OH^{-}]\\
-log_{10} 10^{2} &= -log_{10}[OH^{-}]\\
1.0×10^{2} &= [OH^{-}]\\
[OH^{-}] &= 1.0×10^{2}\end{align}
\]

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【公式3】pH + pOH = 14

「pHとpOHを足しあわせると14になる」

これは、定義として覚えておこう。

この式を知っていると、pHとpOH、どちらかが分かっていればもう片方も求めることができるね。

いくつか練習問題を解いてみよう。

問題

(1)pH12の水酸化ナトリウムNaOHのpOHを求めよ。
(2)pOH12の塩酸HClのpHを求めよ。

(1)

pH + pOH = 14

この公式のpHに12を代入しよう。

\[
\begin{align} pH + pOH &= 14\\
12 + pOH &= 14\\
pOH &= 14 – 12\\
pOH &= 2 \end{align}
\]

(2)

pH + pOH = 14

この公式のpOHに12を代入しよう。

\[
\begin{align} pH + pOH &= 14\\
pH + 12 &= 14\\
pH &= 14 – 12\\
pH &= 2 \end{align}
\]

【公式4】[H+][OH] = 1.0×10-14

[H+][OH] の部分は、水素イオン濃度と水酸化物イオン濃度をかけたものであり「水のイオン積」と呼ばれている。

この式があれば、 水素イオン濃度[H+]と水酸化物イオン濃度[OH] のどちらかが分かっている時もう片方も求めることができる。

【公式5】[H+]=cα

cは酸の濃度、αは電離度のこと。

これについても、いくつか練習問題を解いてみよう。

問題

(1)塩酸HClの濃度が0.01(mol/L)のとき、pHを求めなさい。(HClの電離度は1とする)
(2)酢酸CH3COOHの濃度が0.02(mol/L)のとき、pHを求めなさい。(CH3COOHの電離度は0.1とする)

(1)

[H+]=cα

この式のcにHClの濃度0.01(mol/L)を、αにHClの電離度1を代入する。

\[
\begin{align} [H^{+}]&=cα\\
&=0.01×1\\
&=0.01 \end{align}
\]
[H+]が求まった。

これを上でやった

pH = -log10[H+]

この公式に代入する。

\[
\begin{align} pH&=-log_{10}[H^{+}]\\
&= -log_{10} 0.01\\
&= -log_{10} 10^{-2}\\
&= 2 \end{align}
\]

(2)

[H+]=cα

この式のcにCH3COOHの濃度0.02(mol/L)を、αにCH3COOHの電離度0.1を代入する。

\[
\begin{align} [H^{+}]&=cα\\
&=0.02×0.1\\
&=0.002 \end{align}
\]

これを上でやった

pH = -log10[H+]

この公式に代入する。

\[
\begin{align} pH&=-log_{10}[H^{+}]\\
&= -log_{10} 0.002\\
&= -log_{10} (2×10^{-3})\\
&= -log_{10} 2 + log_{10} (10^{3})\\
&= -0.3 + 3 \\
&= 2.7 \end{align}
\]

【公式6】[OH]=cα

⑤のOHバージョンだね。

cは塩基の濃度を、αは電離度を指す。

問題

水酸化ナトリウムNaOHの濃度が0.01(mol/L)のとき、pHを求めなさい。(NaOHの電離度は1とする)

[OH]=cα

この式のcにNaOHの濃度0.01(mol/L)を、αにNaOHの電離度1を代入する。

\[
\begin{align} [OH^{-}]&=cα\\
&=0.01×0.1\\
&=0.01 \end{align}
\]
[OH]が求まったね。

これを上でやった

pOH = -log10[OH]

この公式に代入する。

\[
\begin{align} pOH&=-log_{10}[OH^{-}]\\
&= -log_{10} 0.01\\
&= -log_{10} 10^{-2}\\
&= 2 \end{align}
\]

最後に求めたpOHを③でやった「pH + pOH = 14」の式に代入する。

\[
\begin{align} pH + pOH &= 14\\
pH + 2 &= 14\\
pH &= 14 – 2\\
pH &= 12 \end{align}
\]

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